米国株(8日):3日ぶり反落、景気減速懸念で石油株などに売り(2)

米国株式相場は反落。景気減速で金属やエ ネルギーの需要が落ち込むとの懸念から、鉱山株や石油株が売られ、株式相場 は3営業日ぶりに軟調に推移した。

トラックリース事業大手のライダー・システムは需要減退を理由に7-9 月(第3四半期)利益見通しを下方修正。株価はほぼ3年ぶりの大幅な値下が りとなった。石油大手のオキシデンタル・ペトロリアムも下落。ニューヨーク 商品市場で原油先物相場が2.7%の大幅安となったほか、フリードマン・ビリ ングズ・ラムジーが株式投資判断を引き下げたことが売りにつながった。

S&P500種株価指数終値は前週末比5.01ポイント(0.3%)下げて

1552.58。ダウ工業株30種平均は22.28ドル(0.2%)安の14043.73ドル。ナ スダック総合指数は7.05ポイント(0.3%)上昇し2787.37で終了した。この 日はコロンブスデーの祝日で米国債市場が休場となったことから、ニューヨー ク証券取引所(NYSE)の出来高概算は8億5100万株にとどまり、今年一番 の薄商いとなった。

ライダー・システムは需要が「著しく軟化」したのは住宅や建設業に限ら ないと述べたことから、市場では7-9月期決算の発表を控えて経済成長と企 業利益の伸び減速への懸念が強まった。ダウ平均採用銘柄ではアルコアが先陣 を切って9日に7-9月期決算を発表する。

ファースト・アメリカン・ファンズ(ミネアポリス)で約1000億ドルの資 産運用に携わるシニア・マネジング・ディレクター、デービッド・チャルプニ ック氏は、「経済成長は本格的に減速しつつある」と語る。「景気が約2%で 拡大している中で、企業利益が2けた成長を遂げるのは難しい」と付け加えた。

景気減速

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、第3四半期の米経済成 長率は年率2.4%と、前期の3.8%から減速する見通し。またS&P500種採用 企業の7-9月期増益率見通しは前年同期比で平均0.7%にとどまり、9月初 めの時点で予想されていた3.7%から低下した。

ライダー・システムは6.8%安。S&P500種採用銘柄で値下がり率トップ となった。同社は1株当たり利益見通しを最大1.23ドルから同1.14ドルに下 方修正。「住宅や建設に関連した業界以外でも景況が著しく悪化した」と説明 した。

オキシデンタル・ペトロリアム

オキシデンタルは1.9%下落。フリードマン・ビリングズ・ラムジーのア ナリスト、エイタン・バーンスティーン氏はオキシデンタルの株式投資判断を 「マーケットパフォーム」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。

ブルームバーグ・ニュースが5日にまとめたアナリスト調査では、75%が 今週の原油相場は下げると予想。冬の需要最盛期を前に製油所が補修作業で操 業を停止するため、原油の在庫がだぶつくとの観測が背景にある。エネルギー 省が3日に発表した統計によると、原油在庫は2週連続で増加し、5年間平均 を8.5%上回っていた。

石油最大手のエクソンモービルも下げ、S&P500種エネルギー株価指数 は0.8%下落した。

銅鉱山大手のフリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドは

2.3%値下がりした。商品市場で銅相場が8月中旬以来で最大の3%安となった のが売り材料。ドルの上昇に加え、17カ月ぶり高値を記録した4週間に及ぶ銅 の上げ相場を経て、需要が抑制されるとの見方が広がった。このほか金と銀も、 ドルの対ユーロでの反発で代替投資としての貴金属の魅力が薄れるとの見方か ら売りが優勢となった。

メリルリンチ

証券最大手のメリルリンチは3.3%下落。同社は先週、住宅ローン投資お よび買収向け融資で50億ドルの評価損を明らかにした。これを受けてこの日は 証券会社2社がメリルの株式投資判断を引き下げた。

JPモルガン・チェースとクレディ・スイス・グループはメリルの投資判 断を「中立」に下げるとともに、今年と来年の利益見通しも下方修正した。サ ンフォード・C・バーンスティーンとキーフ・ブリュイエット&ウッズもメリ ルの利益見通しを引き下げたが、株式投資判断は「アウトパフォーム」で据え 置いた。

S&P500種金融株価指数は0.8%下落。アナリストは金融業の第3四半期 決算は8.9%の減益を予想。ブルームバーグのデータによると産業別10グルー プのうち最大の減益率になる見通し。

S&Pのマーケット・エクイティ・アナリスト、ハワード・シルバーブラ ット氏は、「利益全体の28%を占める金融業の四半期業績が芳しくない」と指 摘。「この影響は絶大だ」と付け加えた。

英銀大手HSBCホールディングスの米国預託証券(ADR)は2.1%安。 同行は米カリフォルニア州教職員退職年金基金が訴えた外部戦略の見直し要求 を退けた。