CFS:アインファとの統合を発表、筆頭株主イオンは反対表明(5)

ドラッグストアのCFSコーポレーション (旧ハックキミサワ)と調剤薬局最大手のアインファーマシーズは5日、経営統 合することで基本合意したと発表した。株式移転により、来年4月に共同持ち株 会社を設立する。株式移転比率は0.30対1.25。ただ、CFSの筆頭株主である 総合スーパー国内最大手のイオンが統合に反対を表明している。

経営統合後は調剤薬局を含むドラッグストア業界で2位となる。2006年度 の両社の売上高を単純合算すると約2235億円で、首位のマツモトキヨシ(07年 3月期実績は3455億円)に次ぐ規模。両社は調剤薬局を併設したドラッグスト アを全国規模で共同展開するなどして収益基盤を強化するとともに、経営の効率 化を図る。

両社は2008年4月1日付で持ち株会社「CFSアインホールディングス」 (仮称)を設立。社長には大谷喜一アインファーマシーズ社長、代表権のある会 長に石田健二CFS会長兼社長が就く。本社は東京都内に置く。

イオンは不信感あらわ

今回の経営統合に対し、CFSに15%を出資しているイオンが同日午後3 時半から会見し、統合に反対の意思を表明した。イオンはその理由として統合内 容がCFS株主にとってあまりに不利益だと主張。CFSからの説明も極めて不 十分で納得がいかず、同社のガバナンスに疑問を持たざるを得ない、などとした。

岡田元也社長は会見で、CFSと資本・業務提携した際に他社との合併統合 などがある場合に事前に相談する約束になっていたが、その約束が反故(ほご) にされたとし、「まさに晴天の霹靂(へきれき)だ」と語った。「自力再建をコ ミット(約束)したにも関わらず、それを放棄した」と不信感をあらわにした。 しかし、CFSの石田社長の解任を求めるかどうかについては「明確な考えはな い」と述べるにとどめた。

今後の対応について、TOB(株式公開買い付け)に触れ「常に手段として はある」としながらも、「現時点では10月中に代案を提示したい」と説明。同 社長はまた、ドラッグストア事業について成長分野として取り組む方針を強調し たうえで、代案の中身については「突然のことで、話ができる段階にない」と述 べた。会見に同席した豊島正明専務は「経営統合しても、CFSの既存店売上高 の立て直しはできない」との考えを示した。競争激化により、CFSは前期(07 年2月期)32億円の最終赤字に転落した。

CFSはイオンとの関係継続を希望

CFSとアインファ2社による会見はイオンの会見後に行われた。CFSの 石田社長は会見で、イオンとの関係について「今まで通り友好的な関係を続けて いきたい」と表明し、「経営統合の効果について十分理解してもらえていないと 思う。我々の戦略的な考えを説明し、理解してもらうのが基本姿勢」と述べたイ オンが提出するという代案については「検討する準備はあるが、中身を見ないと なんとも言えず、経営統合で効果を出せるはず」と自信を示した。

イオンが事前に説明がなかった点などに不信感を抱いていることに関しては、 「イオンとの契約の中にお互いに内政干渉しないという約束事がある。事前の了 解なしで話を進めたという意見は覚書にそぐわないのではないか」と反論した。 一方、CFSのフード事業に関しては「理念を共有できるスーパーマーケットと のM&A(企業の合併・買収)も視野に入れている」と述べ、「イオンへの売却 も選択肢の1つ」との考えを示した。

CFSは2000年4月にイオンと資本業務提携し、出資先のドラッグストア が加盟する「ウェルシア・ストアーズ」の中核企業となった。しかし04年10月 にはイオンのグループ戦略と自社の方針との相違を理由に提携解消を発表。イオ ンの保有するCFS株の買い戻しも申し入れたが、イオンは解消の事実はないと して両社は対立していた。06年1月にはイオンとの提携解消の方針を撤回し、 新しい協力関係を築くことで基本合意した。だが、これまで具体的な提携内容を イオン側は再三提案してきたが、両社間でまとまった成果はない。

経営統合の発表を受けて、アインファ株、CFS株は売買を一時停止したが、 午後2時51分に売買を再開。アインファ株が前日比140円(6.7%)安の1960 円で取引を終えた。またCFS株は同25円(5.8%)高い455円で買い気配のま ま引けた。

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