米国株:上昇、好業績背景に電力が高い-雇用統計発表控え様子見も(2)

米国株式相場は上昇。公益事業株を中心に買 いが膨らんだ。投資家の間では5日発表される9月の米雇用統計では、8月の 金融市場の混迷からの回復が示されるとみられている。

石炭火力発電の最大手アメリカン・エレクトリック・パワーは5月以来の高 値に上昇。業績見通しの上方修正が好感された。4州で発電所を運営するアリ ゲニー・エナジーは5年ぶりの復配を手掛かりに2カ月ぶりの高値を付けた。

S&P500種株価指数は前日比3.25ポイント(0.2%)上げて1542.84となっ た。ダウ工業株30種平均は6.26ドル高い13974.31ドル。ナスダック総合指数 は4.14ポイント(0.2%)上昇して2733.57で終了した。

この日の株価指数は総じて小幅な値動きにとどまった。市場参加者は雇用統 計を控え、様子見している。先週の米週間失業保険申請件数は年間での平均水 準付近を記録。一方、8月の製造業受注額は前月比で低下。過去7カ月で最大 の低下幅だった。

米ブリンマー・トラストで24億ドルの資産運用に携わるエリック・ソーン 氏は、「強気派は雇用統計が比較的堅調な結果ならば景気後退リスクが遠のく と語るだろう。そして芳しくない結果ならば、連邦公開市場委員会(FOM C)が追加利下げを実施する理由が増えたと言うだろう。いずれに転んでも株 価は上昇する」と語った。

公益事業株が高い

アメリカン・エレクトリック・パワーは一時項目を除く利益は2010年まで に年5-9%で拡大すると、従来予想の同5-7%増から上方修正した。アリ ゲニー・エナジーは12月3日時点での株主を対象に1株当たり15セントの配 当を12月17日に支払うことを明らかにした。

S&P500種に採用される銘柄のうち公益事業株価指数は、0.8%高と、産業 別10指数のなかで値上がり率トップだった。

米労働省が発表した9月29日に終わった1週間の新規失業保険申請件数 (季節調整済み)は前週比1万6000件増の31万7000件となった。年初来の平 均値は31万7600件。米商務省が発表した8月の製造業受注額は前月比3.3%減 だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では、9月の非農業部門雇用者 数では10万人増が見込まれている。8月は前月比で4000人減少した。

スプリント、シアーズ

携帯電話事業者スプリント・ネクステルが堅調。米紙ウォールストリート・ ジャーナルによると、同社の大株主である投資家ラルフ・ウィットワース氏は 同社に対し、長距離通信事業と光ファイバーネットワーク事業の売却を検討す るよう求めている。これに対し、スプリントの広報担当者はコメントを避け、 ウィットワースからのコメントは得られていない。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は8対5。出来高概算は11 億株と今年に入り最も薄い商いで、3カ月平均を33%下回った。

百貨店大手シアーズ・ホールディングスも高い。ヘッジファンドを運営する ウィリアム・アックマン氏はブルームバーグ・ニュースに対し、シアーズの株 式500万株を購入したことを明らかにした。

製薬大手のメルクはダウ平均採用銘柄のうち値上がり率トップだった。アナ リストらは、同社が手掛ける子宮頸がんワクチン「ガーダシル」は歴史的な売 り上げを記録する可能性があるとみている。

MGICやファニーメイ、フレディマック

米住宅ローン業者のMGICインベストメントやファニーメイ(米連邦住宅 抵当金庫)、フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)はいずれも上昇した。

シティ・インベストメント・リサーチのアナリストは調査リポートを発表し 住宅ローン関連業者の株は「買い時」だと指摘、その理由として「健全な事業 であり、十分な流動性もある。さらに困難な局面を乗り切る資本もある」と述 べた。

一方、世界最大のホテル会社マリオット・インターナショナルは下落。同社 が明らかにした2008年度の利益見通しはブルームバーグがまとめたアナリス ト予想を下回った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE