キャリートレードの復活は短命の可能性-リーマン・ブラザーズ(2)

米リーマン・ブラザーズ・ホールディング スによると、先月の米利下げ後のリスク選好度の回復を受けたキャリートレー ドの復活は、一部の中央銀行による利上げを受けて短命に終わる可能性がある という。キャリートレードは、円やスイス・フランなどの低金利通貨を借りて 高利回り資産の購入に充てる取引。

米金融当局による9月18日の0.5ポイントの利下げ後、キャリートレー ドを再開する動きが広がっている。リーマンの円「キャリートレード解消シグ ナル」は今週、19%に低下した。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住 宅ローン市場の危機を受けた世界的な信用収縮が始まる前の8月初めは95%だ った。

しかし、ロンドン在勤の通貨戦略グローバル責任者、ジェームズ・マコー ミック氏は週間リポートで、「市場は高金利国と低金利国の金利差がさらに縮 小する可能性を過小評価しているのかもしれない」と述べ、「中期的にはキャ リートレードを取り巻く状況は一段と厳しい様相を呈している」と指摘。キャ リートレード戦略の誘因はあと1、2週間残るかもしれないが、その後は英国 などの市場と、スイスや日本などの市場の金利差縮小に伴い「解消」が始まる 可能性があると予測した。

リーマンによると、短期信用コストの上昇によって経済成長が脅かされて いることから、英国の利上げ観測は利下げ観測にシフトしてきたという。また、 経済指標から日本やスイスの中銀による利上げ見通しも示されている。スイス 国立銀行は9月13日に政策金利を0.25ポイント引き上げて2.75%とした。日 本銀行は2月21日に0.5%への利上げを実施している。

マコーミック氏は「2006年初めに主要10カ国で、キャリートレードが継 続的に減少したのは、リスク回避の動きでなく金利差縮小が理由だったことを、 思い起こすべきだ」と指摘している。

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