米国株:ダウ最高値更新、1万4087ドル-金融混乱の終息見込む(2)

米国株式相場は上昇。ダウ工業株30種平 均は最高値を更新し、取引を終えた。投資家はサブプライム(信用力の低い個 人向け)住宅ローンの損失により打撃を受けた銀行や住宅建設企業の最悪局面 は峠を越したと見ていることから、買いが膨らんだ。

米住宅建設大手のレナーとD.R.ホートンはいずれも上昇。米シティグ ループ傘下の調査会社が、住宅建設会社の株価は年初来50%下落、割安になっ ていると指摘したことが強材料。シティグループが2007年10-12月期は「通 常の収益環境」を見込んでいると述べたことから同行は上昇、金融株も値上が りした。グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は信用市場の 混迷は終わりを迎えるだろうとの見方を示した。

ダウ工業株30種平均は前週末比191.92ドル(1.4%)高い14087.55ドル。 7月19日に記録した終値ベースの最高値14000.41ドルを上回った。S&P 500種株価指数は20.29ポイント(1.3%)高の1547.04となった。ナスダック 総合指数は39.49ポイント(1.5%)上げて2740.99と、6年ぶり高値で終了 した。

LPLファイナンシャルの投資責任者、リンカーン・アンダーソン氏は、 「市場参加者はサブプライムローンでいくつか問題が生じたが、それがこの世 の終わりを意味するものではないと気づいた。足元のファンダメンタルズ(経 済の基礎的諸条件)は堅調であり、それが株式相場を支えている」と語った。

ISM製造業指数

午前に米供給管理協会(ISM)が発表した9月の製造業景況指数が過去 6カ月間で最低水準だったほか、仕入価格指数も低下したことを受け、連邦公 開市場委員会(FOMC)は次回会合で追加利下げを決定するとの見方広がり、 株価を押し上げた。

FOMCが9月18日にフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.5 ポイント引き下げて以来、S&P500種は4.8%、ダウ平均は5.1%上昇した。

シティグループ傘下のシティ・インベストメント・リサーチは住宅建設企 業の株価上昇を見込み、レナーやD.R.ホートン、パルト・ホームズの株式 の買い推奨した。15銘柄で構成するS&P住宅建設株価指数は4.3%高。この 日は15銘柄すべてが値上がりした。住宅ローン会社のカントリーワイド・フ ァイナンシャルも高い。

シティグループ

シティグループも上昇。同行は融資や住宅ローン担保証券に関連した信用 損失およびトレーディング損失が59億ドルに膨らんだことから、2007年7- 9月期の利益は前年同期比で60%減少したことを明らかにした。チャールズ・ プリンス最高経営責任者(CEO)は「10-12月期(第4四半期)には通常の 収益環境に戻ると期待している」と表明した。

S&P500種の金融株価指数は2.1%上昇。産業別10指数のうち値上がり 率トップだった。メリルリンチやJPモルガン・チェースはいずれも上げた。 金融株は年初来で4.9%安とS&P500種の産業別株価指数のなかでは最悪の 成績となっている。

オランダの銀行ABNアムロ・ホールディングによる米部門ラサールのバ ンク・オブ・アメリカ(BOA)への売却(210億ドル)が完了。BOAへの 買いが膨らんだ。

株式を公開している米国企業の買収発表は、今年1-7月までに月間平均 で65件。買収規模は月間平均1071億ドルだった。このペースは8、9月に入 ると鈍化し、買収発表件数はいずれの月も平均で43件、買収規模は82%急減 し、同188億ドルにとどまった。

公益事業株

公益事業株が高い。電力最大手のエクセロンは、ジョン・ロウCEOが企 業統合・買収(M&A)に関心を寄せていると米専門紙に報じられたことから 値上がりした。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は6対1。出来高概算は 14億株。3カ月平均を14%下回った。

米最大のドラッグストアチェーン、ウォルグリーンは下落。同社が発表し た2007年6-8月(第4四半期)決算は純利益が前年同期比3.8%減。コスト 高に加え、後発医薬品からの利益落ち込みが影響した。