ユーロ買いは危険、チャート分析では「売り」シグナル-アナリスト

アナリストのチャート分析によると、最高 値を更新しているユーロの上昇は10月末まで持続しない可能性がある。

過去1年間のユーロの3回の大幅安について事前にシグナルを送っていた テクニカル指標の6つ以上が、ユーロのピークは過ぎた可能性を示している。 ユーロは先月4.7%上昇し、最高値1ユーロ=1.4278ドルを記録した。シティ グループは、ユーロが勢いを維持できなければ1.37ドル割れの水準に下落す る可能性があるとみる。

同社のニューヨーク在勤通貨戦略グローバル責任者のトム・フィッツパト リック氏は「われわれはやや慎重だ」とし、この規模の「上昇加速は、調整す るかもしれないサインだ」と指摘した。

欧州中央銀行(ECB)はこうしたユーロ高是正策の模索を迫られている。 サルコジ仏大統領やイタリアの自動車メーカー、フィアットのルカ・コルデ ロ・ディ・モンテゼモロ会長らは、ユーロ高で域内経済が打撃を受けていると 不満を表明している。

シティやUBSによれば、ユーロは10月末までに1.367ドルまで売られ る可能性もある。ブルームバーグが45の銀行・証券会社を対象に実施した調 査では、ユーロは来年1月末までに1.40ドルに下落し、2008年末には1.34ド ルになるとの見方が示された。

テクニカル分析の指標を重視するトレーダーは、ユーロが割高になりつつ あると指摘する。14日RSI(相対力指数)は80.65と、1カ月前のほぼ2倍。 RSIが70超や30未満の水準なると相場が反転する可能性を示すとされる。 RSIが前回80を超えた2006年12月には、ユーロはその後5週間で3.2%下 落した。4月後半に70を超えた後の7週間では3%、7月後半に75を超えた 後の3週間では3.5%それぞれ下落した。

RBCキャピタル・マーケッツ(トロント)のチーフ・テクニカルアナリ スト、ジョージ・デービス氏は「ストキャスティックスやモメンタム、RSI といった大半のテクニカル指標は、ユーロが極めて買われ過ぎの状態にあるこ とを示している」とし、「短期的な調整の見通しは日に日に強まっている」と 指摘した。

ユーロ高は欧州経済の足かせになりつつある。ロイヤル・バンク・オブ・ スコットランド(RBS)によると、欧州の製造業とサービス産業の成長率は 先月、2年ぶりの低水準となった。トリシェECB総裁は7カ国財務相・中央 銀行総裁会議(G7)など19日から始まる一連の国際会議に際し、バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長ら各国代表らとユーロ高に関して協議 するとみられる。2000年にユーロが1999年1月の導入以降で約25%の下落を 演じた後には、G7がユーロのてこ入れで協調した。

UBSの外為戦略グローバル責任者のマンスール・モヒウディン氏(ロン ドン在勤)は「G7当局者らはユーロ相場に懸念し、何らかの対策を決めるか もしれない」とし、「わたしは現行水準ではユーロは買わない」と述べた。