スイスのUBS:7-9月期は赤字、保有債券の評価損で-関係者

資産規模で欧州最大の銀行、スイスのUBS の2007年7-9月(第3四半期)は、保有債券の価格下落で評価損計上を迫ら れ、四半期としては2002年以来で初の赤字となったもようだ。事情に詳しい関 係者が1日までに明らかにした。

それによると、UBSは第3四半期が6億スイス・フラン(約590億円) 超の赤字となったことを1日にも明らかにする見通し。保有債券については30 億スイス・フラン超の評価損を計上する計画だという。前年同期は22億スイス・ フラン(1株当たり1.07スイス・フラン)の黒字だった。

UBSの債券トレーディング事業は再び打撃を受けたことになる。同社は 5月に、米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン担保証券投 資で損失を出したヘッジファンド部門のディロン・リード・キャピタル・マネ ジメントを閉鎖し、取締役会は7月に最高経営責任者(CEO)だったピータ ー・ウフリ氏を更迭した。他の投資銀行は債券や融資債権で損失を被った後も 黒字を確保したが、UBSは他の事業で損失を埋めることができなかった。

パンク・ジーゲルのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は「銀行が実際に 損失を出したならば、それは重大な経営ミスがあったことを示唆するものだ」 として、トップ更迭の理由が分かったと述べた。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト8人の予想平均では、U BSの第3四半期利益は1株当たり1.39スイス・フランが見込まれていた。同 社の赤字見通しについては、先に米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じ ていた。

米証券大手のゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレー は既に、保有債券の一部の評価替えを終えている。ゴールドマンのアナリスト、 ウィリアム・タノナ氏の先週のリポートによれば、10月に決算を発表するメリ ルリンチは最大40億ドル(約4600億円)の評価損を計上し、四半期利益は約 6年で最低となると見込まれる。

既に6-8月(第3四半期)決算を発表した米ゴールドマンとモルガン・ スタンレー、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス、ベアー・スターンズ の4社は、ゴールドマンを除き減益となったものの、赤字に転落したところは なかった。

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