ジーエヌアイが新規上場、売り気配で始まる-新薬の市場性評価は困難

ゲノム創薬の研究・開発を行うジーエヌア イが31日、東証マザーズ市場に新規上場した。公募価格の90円売り気配で始ま り、午前9時6分時点では売り注文が539万2000株、買いは186万7000株。中 国での医薬品開発における市場性が不透明なことなどから、買いが手控えられて いる。

いちよし証券経済研究所の山崎清一シニアアナリストは「上場するうえでの 条件でもある中国での医薬品開発の価値や市場性が客観的に判断できない。アラ イアンスの実績もなく、投資家が期待する日米欧での創薬ベンチャーの飛躍に近 づけるかは未知数だ」と述べた。

同社は遺伝子解析技術の研究・開発に特化した企業。佐保井久理須社長が米 国で創立したバイオベンチャーの日本法人としてスタートした。中国のバイオベ ンチャーであるシャンハイ・ジェノミクスを買収するなど、中国の急成長や日本 の高齢化を背景に、アジアで需要の高い薬品の開発に注力しているのが特徴。

佐保井社長は「大手メーカーは胃がんや食道がんの開発が欧米での規模から 見て遅れている。また肝臓、肝硬変は大きな問題で、特にC型肝炎は日本で問題 になっている。東洋人、アジア人は極めて大きなニッチ市場と意識している」と 語った。

今期(08年3月期)連結業績は売上高が前期比12%増の2億7600万円、経 常損益は15億200万円の赤字、最終損益は15億400万円の赤字の見通し。

開発品目が収益に貢献してくる時期について、佐保井社長は「グーバンとい う1つの製品は幸い販売許可を得て、今販売している。今期待しているのは開発 中の新薬F-647。第2相臨床試験が間もなく終了する段階で、これが販売できる 時期に向けて黒字転換していくだろう」との見通しを示した。

上場にあたって公募1000万株、売り出し366万2000株(このほかオーバー アロットメントによる売り出し204万9000株)を実施した。仮条件は90-110 円で、ブックビルディングによる公募価格は同下限に決定していた。主幹事は野 村証券。

--共同取材:大塚美佳、松井玲 Editor:M.Asai

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