米大統領:サブプライム借り手支援を表明、「投機家」救済は否定(2)

ブッシュ米大統領は31日、サブプライム (信用力の低い借り手向け)住宅ローンの借り手が返済遅延で住居を失うこと のないよう支援する意向を示し、乱用的貸し出しへの取り締まり強化を表明。 一方で、「投機的な投資家」を救済する考えは否定した。

大統領はホワイトハウスで、「住宅ローンの借り手に手を差し伸べる。そ れは政府の役割だ」と述べ、「しかしながら投機的な投資家、もしくは払えな いはずの住宅を買う決断を自ら下した借り手を救済することは政府の役割では ない」と言明した。

大統領は中・低所得者の住宅ローンを保証する連邦住宅局(FHA)に、 返済が遅れている借り手のローンを保証する機能を持たせ、住宅の差し押さえ を回避し、低い金利でのリファイナンス(借り替え)を可能にさせる考えを説 明した。

大統領はまた、「金融市場は現在、過渡期にある」として、リスクの見直 しが進行中だと説明した。「米国経済全体はいかなる波乱も乗り切るに十分な 力強さを維持している」と言明した。

差し押さえ急増

差し押さえられた物件をオンラインで紹介しているリアルティトラックが 21日に発表したデータによると、米国で住宅差し押さえに向けた手続きが始ま った件数は7月に前年同月のほぼ2倍に膨らんだ。

昨年組成されたローンのうち、サブプライムと「Alt-A」に分類され るローンは40%を占めた。Alt-Aは信用力に問題はないものの、所得証明 の手続きを踏まなかった借り手へのローン。バーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長によると、米国の住宅ローン市場全体に占めるサブプライムの 比率は13%。

FHAのブライアン・モンゴメリー局長が記者団との電話会議で語ったと ころによると、ブッシュ大統領の計画では、FHAは10月1日からの2008会 計年度にリファイナンス支援を現行プログラムより8万件拡大し、24万世帯に 広げる。次の3年間で60万世帯以上のリファイナンス支援を目指すという。

「民主党員のような大統領」

民主党議員や大統領選への出馬を表明している候補らはこれまで、ブッシ ュ大統領が住宅差し押さえの急増に対し何ら行動を起こしていないと批判して きた。

シューマー上院議員(民主党、ニューヨーク州)は大統領発表後の記者会 見で、「大統領の話し振りは民主党員のようになってきた」と述べ、「拘束衣 を脱ぎ捨て、危機にある状況を直視したから」苦境にある国民を助けるのは連 邦政府の任務だと理解したのだろうと語った。

シューマー議員はまた、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマ ック(米連邦住宅貸付抵当公社)のローン債権購入上限引き上げについて、こ の日ポールソン財務長官と協議したと明らかにし、長官から引き上げ容認への 関心が示されたと述べた。