株高・債券安が午後から鮮明に、サブプライム問題対策の概要発表で(

国内の金融市場では、午後から株高と債券安 に進んだ。ブッシュ米大統領が信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムロ ーン)を抱えた住宅購入者向け対策の概要を発表するとの報道を受けた。詳細に ついては明らかになっていないものの、市場関係からは、カンフル剤的な効果を 期待する声が聞かれている。

ホワイトハウスのトニー・フラット報道官は、低所得者層に対する信用悪化 から発生したサブプライムローン問題を受けて、大統領が米国時間31日に問題解 決のための改革措置について語ることを明らかにした。シカゴ24時間電子取引シ ステム(GLOBEX)のナスダック100指数先物は正午過ぎに、基準比19ポイ ントまで上昇する場面があった。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、対策概要の発表を反映する形で 「GLOBEXが上昇し、為替の円安基調につながっている」と指摘している。 また、「ブッシュ大統領による発表の内容が、サブプライム問題が実体経済に与 える影響に対するカンフル剤になれば、好感されるだろう」と言う。

午後からの日経平均株価は、午前終値を130円以上上回る水準から始まった。 取引終了にかけても上昇基調を続け、結局は前日比415円27銭(2.57%)高の1 万6569円9銭の高値引けとなった。

一方、午前の取引では1ドル=115円台が中心だったドル・円相場は、一気に 1ドル=116円台に乗せる展開。トロント・ドミニオン証券外国債券営業部バイス プレジデント、桜井美由紀 氏は、株高に伴う円売り・ドル買いのほかに「月末と いうことで投信設定に絡んだ円売りが出ているということもあるもよう」と指摘 していた。

債券先物相場は、株式市場とは対照的に大きく値を下げて(利回りは上昇) 推移している。中心限月の9月物は一時、前日比85銭安い134円96銭まで急落 した。みずほ証券の落合昂二シニアマーケットアナリストは、サブプライムロー ン対策の報道などを受けて、「債券相場の下落に影響しているのではないか」と 指摘した。

アジア時間の米国債相場も日本国債と似た動きだった。米10年国債利回りは 午後2時前後にかけて上昇幅を広げ、一時は4.56%を付ける場面があった。30日 の米国市場では10年国債は4.51%付近で取引を終えていた。

落合氏はまた、「与謝野馨官房長官がデフレでないと発言し、暗に日銀の利 上げを容認していることも、効いているのではないか」とも言う。

与謝野官房長官は31日午前、閣議後の記者会見で、日本経済の現状認識につ いては「デフレ、デフレと簡単に言葉を使うが、多分デフレというのは2種類の ことがちょうど混じった形で使われている。いわゆる経済が縮小均衡に陥るよう なデフレがデフレスパイラルと呼んでいる。この問題はすでに解決をして経済は 拡大する状況だ」と語った。

先物相場下落を受けて、新発10年債利回りは午後3時22分現在、3.5ベーシ スポイント高い1.60%に上昇。2年や5年債など中期国債も午後から下げが目立 った。

--共同取材 東京 常冨 浩太郎 小宮弘子 Editor:Yamanaka(ygt/nkk)

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