トリシェECB総裁:2日以来、新たな金利姿勢は示していない(2)

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁 は27日、ハンガリーの首都ブダペストで開かれた会議で演説し、欧州の金利 見通しや生産性について以下の通り発言した。

◎金利見通しについて:

「金融政策に対するECBの見解は8月2日の会合後に政策委員会を代表 して私ははっきりと述べた」

「8月2日以降は何の見解も示していない。また、私の強い警戒という発 言は将来の政策決定に予断を持たせるものではないとも述べた。これはECB の変わらぬ姿勢だ」

「8月2日の発言は欧州を含めた世界が対応を迫られた市場の混乱前だ。 ユーロ圏では8月9日がそれに当たる。ECBはその際、8月2日の発言どお りの対応を実施した」

「その際に私は『金融市場の動向に多大な注意を払う』と発言した。EC Bは金融市場の正常化を促進させるために必要な流動性を供給した。次回見解 を示すのは9月上旬になる。われわれは中期的な物価安定に対するリスクを見 極め、対応を決定する」

◎金融政策について:

「ECBは中期的な物価安定の維持が最重要任務だ。(報道関係者は)私 の現時点での発言から短期的展望としては何を示唆しているのかといったこと を読み取るべきではない。それは長期的な視点での示唆と言えよう」

◎物価安定について:

「ECBの金融政策は明確な2つの戦略を柱に成り立っていると言えよう。 経済や金融を分析することで、物価安定性に対する長期的なリスクをより把握 できるというのがわれわれの見解だ。物価安定の確立が長期的に適切な金融の 安定につながるという意見から、ECBが逸脱することはないと断言できる」

◎生産性の伸びについて:

「ここ数年間でみられる生産性の伸び鈍化は、ユーロ圏経済で最も重要な 事象の一つだ。しかし同時に金融政策の観点からみても非常に重要な要素だ」

「今後は依然として不透明であり、今後の展開が金融政策を左右する」

◎労働生産性の伸びについて:

「ここ10年間のユーロ圏の生産性の伸びには失望している。この間、米 国の生産性の伸び率は非常に上昇した」