債券軟調、米株高受けた国内株反発を警戒-10年債は1.6%中心(3)

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前週末 の米株相場が強めの指標発表を受けて上昇したほか、為替相場の安定もあって 国内株価が反発したことが、朝方の債券先物市場で売り材料視されていた。20 年債の入札前に長期や超長期債にも売りが先行したが、月末に向けて好需給が 意識されたもようで、10年債利回りは1.6%を中心としたもみ合いが続いた。

ABNアムロ証券の市川達夫チーフ債券ストラテジストは、債券相場は株 価反発や、20年債入札前にあたって小安く推移したと指摘。ただ、「今の市場 は良くも悪くも海外動向次第。あすの入札前に本来だとヘッジ売りをかけたい ところだが、売り持ち高をオーバーナイトに持ち越したくないとの気持ちが強 く、結果的に株高などの材料があったわりに動きは鈍かった」ともいう。

東京先物市場の中心限月9月物は、前週末比23銭安い135円30銭で取引 を始め、直後に午前の安値となる135円28銭まで売られた。その後、株価 が朝高後に伸び悩むと買いが優勢となり、10時半すぎには3銭高の135円56銭 まで上昇する場面もあった。結局は4銭安の135円49銭で午前の取引を終えた。

24日の先物9月物は午前の取引でマイナス圏に下押す場面があったが、日 中は総じて小高い展開となっており、その後の東証夜間取引やロンドン市場に かけても比較的に堅調な推移が続いた。ただ、米国で株式相場が続伸すると午 前の国内株価は反発しており、取引開始直後には売り圧力が強まっていた。

週明けの国内市場は株高・債券安でスタート。「為替相場が円安に動き始 めていること、前週末の米国の経済指標が予想より良かったことで米国株価が 上昇しており、日本株も反発が予想される」(みずほ証券・青山昌マーケット アナリスト)との予想通りに、日経平均株価が1%を超える上昇となると、開 始直後には債券先物相場の上値を圧迫していた。

ただ、日経平均は1万6500円台に上昇後すぐに伸び悩んだほか、現物市場 は20年債入札前に買い控えの雰囲気が強まる一方、新たな戻り売りの動きもみ られなかったことから、朝方の売り一巡後には買いが優勢の展開となった。

10年債利回りは1.595%

現物債市場で10年物の286回債利回りは、前週末比2.5ベーシスポイント (bp)高い1.605%で取引を開始。しばらくは同水準で小動きとなったが、その 後は1.5bp高の1.595%まで上昇幅を縮めた。

286回債は21、22日に1.54%まで買い進まれて、新発10年債としては昨 年2月以来およそ1年半ぶりの低い水準をつけたが、その後は急ピッチの金利 低下に対する警戒感が広がった。さらに、内外の株価上昇への警戒感が強まっ ているほか、「あすに20年債の入札を控えていることもあり、売り一巡後も相 場の上値は重い」(リーマン・ブラザーズ証券・山下周チーフJGBストラテ ジスト)との指摘も出ていた。

もっとも、長期や超長期債中心に売り先行の展開となったが、その後に投 資家の売買が手控えられるなか、月末接近に伴う好需給が意識されていた。

みずほ証券の青山氏は、利回りスティープ(傾斜)化が続いているが、今 月末はインデックス(指数)がいつもより長くなるので、いずれフラット(平 たん)化方向に動くとみていると指摘。「20年債入札に向けて超長期は重たい だろうが、週末にかけて底堅くなってフラット方向くに動く見込み」ともいう。

米株は強め指標を好感、米債市場では長期債堅調

前週末の米株相場は反発。7月の耐久財受注では設備投資が増えたことが 示されたほか、新築住宅販売は住宅市場安定の兆しがうかがえるなど、景気指 標が予想外にしっかりしたことが買い材料視された。このためダウ工業株30種 平均は朝方こそ小幅マイナスとなったものの、その後は日中を通してじりじり と水準を切り上げたほか、主要な株価指数は軒並み1%を超える上昇となった。

一方、米債市場では3カ月短期証券(TB)利回りが4日上昇するなど、 安全資産として買われていた短期国債への需要が減退したが、一方で10年債利 回りは4.62%付近に低下しており、国内債相場にはサポート要因と意識されて いた。

(債券価格)                               前日比        利回り
長期国債先物9月物          135.49         -0.04         1.808%
売買高(億円)              14798
10年物286回債             101.74                   1.595(+0.015)

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