麻生幹事長「改革急なら痛み止め注射・輸血も」-自民新3役会見(2)

自民党の新3役に就任した麻生太郎幹事 長、石原伸晃政調会長、二階俊博総務会長は27日午前、党本部で就任記者会 見を行った。麻生・新幹事長は地方活性化策に関連して「改革は急激に進めば いろいろな既得権益の破壊が起こる。痛みが急激なら痛み止めの注射も輸血も いる。いろいろな対策をせねばならない」と述べ、中央と地方の格差是正に向 けた対策を講じる必要性を強調した。

麻生氏は「この5年間で公共工事は半分以下になっている。地方では公共 工事による部分が多い。公共工事の(前年度比削減幅を)一律3%(削減)と いう話があるが、開かずの踏切を直すのに公共工事を使ったり、電柱の地下埋 設などいろんな意味で効果があるものもある」と言明。「公共工事を例に引い たが、経済成長と行政改革をやることと、きめ細かな対応で手当てすることは 両立し得る」と語り、公共事業の重要性を訴えた。

これに対して石原・新政調会長は「構造改革は否定されたわけではないが、 改革のスピードが速すぎるという悲鳴も聞いている。政権与党として公共事業 積み増しというのではなくて、地方の欲していることに答えを出していきた い」と言及。

その上で石原氏は「大盤振る舞いみたいなものはやる余裕もないし、やる は必要ない。きめ細かな施策、地方にマッチした施策を打っていくよう具体的 な予算編成、税制改正の中で取り組みたい」と語った。

また石原氏は11月1日に期限を迎えるテロ対策特別措置法の延長問題に ついて「民主党の中にも賛成の意見もあるという話がある。じっくりと協議す る場を設けて延長について実現すべく努める」と語り、延長に反対の姿勢を示 している民主党など野党との協議に前向きな姿勢を示した。

麻生氏は自民党が惨敗した参院選に関連し、「自民党への信頼を回復して、 国民が抱えている将来不安に対して、いかに対応していくかだ」と言明。「政 府と連絡を密にして、政党間協議をリードし、国民の期待に応える政治状況を 作り上げるために責任を全うしたい」と述べた。

麻生氏は2001年4月の自民党総裁選に立候補して敗れたものの、小泉純 一郎前内閣では党政調会長、総務相、外相の要職を歴任。06年9月の総裁選に 再び立候補して次点となり、安倍首相が麻生外相の続投を決めた。麻生氏は故 吉田茂元首相の孫。

二階氏は議員秘書から県議会議員を経て中央政界入りした。自民党に所属 していた1993年当時、小沢一郎氏(現在の民主党代表)らと宮沢喜一内閣に 対する不信任案に賛成して自民党を離れた。新生党、新進党、自由党で小沢氏 と行動を共にしたが、2000年4月に野田毅元自治相らと保守党を結成して袂 (たもと)を分かった。その後、保守新党を経て03年11月の衆院選に自民党 に復党した。

石原氏は石原慎太郎東京都知事の長男。日本テレビの政治部記者を経て政 界入りした。小泉前内閣で行政改革担当相、国土交通相などを歴任。安倍内閣 では幹事長代理として首相を支えた。

【幹事長】 麻生太郎(あそう・たろう):自民麻生派会長。衆院福岡8区、当選9回。外 相、総務相、経済財政政策担当相、経企庁長官、衆院外務委員長、党政調会 長、党副幹事長、学習院大卒。1940年9月20日生まれ、66歳。

【総務会長】 二階俊博(にかい・としひろ):自民二階派会長。衆院和歌山3区、当選8 回。党国対委員長、経済産業相、党総務局長、衆院郵政特別委員長、旧保守新 党幹事長、運輸相、県議、中大卒。1939年2月17日生まれ、68歳。

【政調会長】 石原伸晃(いしはら・のぶてる):自民無派閥。衆院東京8区、当選6回。党 幹事長代理、党改革実行本部長、党道路調査会長、国土交通相、行政改革担当 相、日本テレビ記者、慶大卒。1957年4月19日生まれ、50歳。