電通が急反発、業績は第1四半期で底打ち-世界陸上や北京五輪が貢献

広告代理店最大手の電通が前日比1万7000 円(5.5%)高の32万5000円と7日ぶりに反発。2006年6月のワールドカップ (W杯)サッカー・ドイツ大会の反動で第1四半期(2007年4-6月)の連結 営業利益は落ち込んだものの、第2四半期は今週末から大阪で開催される世界 陸上などが貢献するため、業績は前四半期で底打ちして通期業績は計画通り微 増益を確保できると受け止められた。08年8月には中国・北京オリンピックも 開催されることから、来期業績の伸長期待もあり、買いが膨らんだ。

野村証券・金融経済研究所の岩佐慎介アナリストは20日付のリポートで、 第1四半期営業利益の上期会社予想に対する進ちょく率は31.4%となったもの の、「上期の会社予想は達成可能とみている」と指摘。岩佐氏は「06年7-9 月期の一時的なスポーツ・コンテンツの収益悪化は07年7-9月期には見込ま れず、むしろ世界陸上や参議院選挙広告の上積みで、W杯の反動減も相殺でき よう」と指摘。さらに、09年3月期の北京オリンピックのピークに向けて、「今 夏から業績拡大が転じるとの見方は不変」と強調した。

世界陸上は8月25日から9月2日まで開催予定。212の国と地域の選手が 参加。放送国数は200カ国、テレビ視聴者数は40億人が見込まれている。

電通の第1四半期連結営業利益は前年同期比32%減の75億円。W杯関連の 反動で飲料・嗜好品、家電・AV機器が落ち込んだほか、消費者金融の出稿減 で金融・保険も不振となった。システムウェアの投資に伴う減価償却も重なっ た。持ち分法適用会社の仏ピュブリシスグループが4半期決算を公表していな いため、同社の損益はこの第1四半期に取り込んでいない。

通期(08年3月期)の連結業績予想は据え置き。売上高は前期比0.6%増 の2兆1071億円、営業利益が同1.6%増の638億円、純利益が同21%増の370 億円を見込む。

UBS証券は電通株の投資判断を「中立」から「買い」に、モルガン・ス タンレー証券は「イコールウエート」から「オーバーウエート」にそれぞれ引 き上げたことも株価上昇につながった。

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