米国債:3カ月TB利回り,2000年来最大の上昇-安全逃避が縮小(2)

米国債市場は3カ月短期証券(TB)の 利回りが6日ぶりに上昇、2000年以来最大の伸びを記録した。

ニューヨーク連銀はこの日、米国債貸出制度の利用基準を緩め、ディーラ ーに課す最低レートを従来の1%から0.5%に引き下げた。米国債需要が急激 に高まり、米国債を担保としたローンの金利が急低下したことに対応した措置 だ。この措置が発表された後に実施された4週間物TBの入札(320億ドル) では投資家の需要を測る指標の応札倍率は少なくとも2001年7月以来最低だ った。

シティグループ・グローバル・マーケッツの債券トレーダー、ホリー・リ ス氏は、「安全性への逃避はやや縮小している可能性がある。TB利回りが通 常の水準に戻ってきていることから、市場が一層落ち着いてきたと言えよう」 と語った。

ニューヨーク時間午後4時28分現在、3カ月物TB利回りは前日比

0.48ポイント上昇して3.57%。上昇幅は2000年12月26日以来最大だっ た。同利回りは前日に0.66ポイント低下。1987年10月の株暴落時以来で最 大の低下幅だった。マネー・マーケット・ファンド(MMF)が投資先を資産 担保コマーシャル・ペーパー(CP)から短期国債へ乗り換えたためだ。

財務省が実施した4週間物TB入札の最高落札利回りは4.75%だった。 応札倍率は1.11。2001年7月以来の最低だった。入札前の4週間物TB利回 りは約2.6%で推移していた。前日は一時、1.272%まで下げる場面もあった。

NY連銀、米国債貸出制度の基準緩和

ニューヨーク連銀は今回の最低レートの引き下げについて、「一時的なも の」だと説明した。同連銀のアンドルー・ウィリアムズ報道官は、「米国債を 裏付けとした市場に流動性を追加する」ことが目的だと述べ、1999年にこの 制度が始まって以来、最低の水準にレートを引き下げたことを明らかにした。 ニューヨーク連銀が同レートを最後に引き下げたのは2003年6月26日。連 邦公開市場委員会(FOMC)はこの前日にフェデラルファンド(FF)金利 誘導目標を40年ぶり最低水準の1%に引き下げた。

米上院銀行住宅都市委員会のドッド委員長(民主党、コネティカット州) は21日、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長がサブプライム (信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に揺れる金融市場に安定を取り戻す ため、「権限内のすべての手段」を行使する意向を表明した。ドッド委員長の 発言前に米2年物国債の利回りは1年11カ月ぶりの低水準を記録した。同委 員長はワシントンでバーナンキ議長、ポールソン財務長官と会談した後に記者 団に明らかにした。

2年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)下げて4.02%。2年債価格(表面利率4.625%、2009年7月償還)は 約1/8上げて101 3/32。10年債利回りは4bp下げて4.59%。

金利先物市場動向によるとトレーダーは、FOMCが今月中にFF金利を 現在の5.25%から5%への引き下げを完全に織り込んでいる。また4.75%へ の引き下げも51%織り込まれている。