米国株(17日):大幅高、公定歩合引き下げを好感して買いが優勢(2)

米株式相場は大幅高。米連邦準備制 度は公定歩合を引き下げるとともに、「状況を監視し、必要に応じて行 動する用意がある」と表明した。S&P500種株価指数は過去4年間で 最大の上げとなった。

金融大手のメリルリンチやJPモルガン・チェース、リーマン・ブ ラザーズ・ホールディングズが上げ、S&P500種業種別の金融株から なる指数は2日連続で上昇した。世界最大の石油会社エクソンモービル は5年ぶり大幅な上げ。公定歩合引き下げに伴う景気好転でエネルギー 需要が拡大するとの観測が広がった。

S&P500種終値は前日比34.67ポイント(2.5%)上げて1445.94。 ダウ工業株30種平均は同233.3ドル(1.8%)高の13079.08ドル。ナス ダック総合指数は53.96ポイント(2.2%)値上がりして2505.03で終了 した。

連邦公開市場委員会(FOMC)声明は「金融市場の状況は悪化し、 借り入れ条件の引き上げと不透明感の高まりがこの先の経済成長を抑制 する可能性が出てきた。最近の経済統計は緩やかなペースでの景気拡大 が続いていることを示唆しているものの、FOMCはこうした状況を考 慮し、経済成長の下振れリスクが目に見えて高まったと判断した」と指 摘した。

金融株の堅調

S&P500種業種別の金融株からなる指数は前日比3.6%上昇。2年 債相場は上昇、利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)低下し4.17%となった。

米住宅金融最大手のカントリーワイド・ファイナンシャルは前日比 13%高と過去7年間で最大の上げとなった。米銀バンク・オブ・アメリ カ(BOA)は、カントリーワイドの株式投資判断を「売り」から「中 立」に引き上げた。ロバート・ラクルジエール氏をはじめとするBOA のアナリストらは「流動性ひっ迫による売却の可能性は弱まるとみてい る」とした。

エネルギー株や公益株、工業株が上昇。景気拡大は損なわれていな いとの見方が投資家の間で広がったことが背景だった。S&P500種業 種別のエネルギー株からなる指数を構成する32銘柄すべてが上昇した。 エクソンモービルは4.3%高。石油大手のコノコフィリップスにも買い が入った。

公定歩合引き下げ

公定歩合は通常、FF金利誘導目標の変動に合わせて変更されるが、 今回はFF金利を現行水準に据え置いたままで、公定歩合の引き下げを 先行させた。新たな公定歩合水準は5.75%。

モルガン・キーガン(テネシー州)の株式トレーディング責任者、 バート・バーネット氏は、「今回の政策で示されたように、バーナンキ 米連邦準備制度理事会(FRB)議長には市場参加者が考える以上に多 くの選択肢がある」と指摘。さらに「今回の動きはFOMCが前向きで、 注意を払っていることを示している」と語った。

この日発表された8月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指 数(速報値)は83.3と、7月の確定値(90.4)から低下。2006年8月 以来、1年ぶりの低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想中央値は88.0だった。

ニューヨーク証券取引所の騰落比率は6対1。ニューヨーク証券取 引所(NYSE)の出来高概算は24億8000万株と、1日当たりの3カ 月平均を41%上回る大商いだった。

HP、デル

パソコンメーカー最大手ヒューレット・パッカードは上昇。同社は 2007年8-10月(第4四半期)利益が1株当たり80-81セントとの見 通しを示した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想平 均は78セントだった。

パソコンメーカー世界2位のデルも高い。同社は会計処理の誤りを 理由に、03年度から07年2-4月(第1四半期)の決算を修正すると 発表した。