世界の社債保有リスク上昇、破たんとデフォルトの懸念広がる

15日のクレジット・デフォルト・スワップ (CDS)市場では、社債の保証料が世界的に上昇した。メリルリンチのアナ リストが米住宅金融最大手カントリーワイド・ファイナンシャルに破たんの恐 れがあるとの見方を示した後、リスク意識は一段と高まった。

メリルのアナリスト、ケネス・ブルース氏はカントリーワイドが短期市場 での調達困難に直面し、破産法適用を申請する恐れがあるとの見方を示した。 住宅金融会社レジデンシャル・キャピタルやレーディアン・グループのCDS も、デフォルト(債務不履行)リスクを織り込んだ条件となっている。

ブルース氏は15日付のリポートで、「このところの市場は、ヘッジファン ドのロングターム・キャピタル・マネジメントが事実上破たんした1998年秋に 恐ろしいほど似ている」と指摘し、カントリーワイド株の投資判断を「セル(売 り)」と、従来の「バイ(買い)」から引き下げた。

ドイツ銀行や英バークレイズなど複数の銀行は14日、資産担保CPが発行 できなかったカナダのCPファンド会社17社への緊急融資を拒否した。トロン トの格付け会社DBRSは、これらのファンド会社は別の手段で資金が手当て できなければデフォルトに陥る可能性があると指摘している。

ドレスナー・クラインオートの信用ストラテジー責任者ウィレム・セルズ 氏は「資産担保CP発行の困難を受けて、信用スプレッドが拡大した」と話し た。「1週間を超える資金の流動性は依然、非常に低い」という。

米自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)の元金融部門GMAC の住宅金融部門、レジデンシャル・キャピタル債のCDSの売り手はこの日、 通常の年間保証料に加えて前払金の支払いを求め始めた。CMAデータビジョ ンによると、1年物契約の前払金は4.75%、保証料は500ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)が提示されている。14日には前払金なしで880bpだっ た。CDSスプレッド1bpは債務1000万ドル(ユーロ)に対する保証料1000 ドル(ユーロ)を意味する。

フェニックス・パートナーズ・グループによると、カントリーワイド債の CDSスプレッドは一時、65bp上昇し440bpとなった。

北米の投資適格級企業で構成するCDX北米投資適格指数のCDSスプレ ッドは一時2.5bp上昇し80bp(フェニックスのデータ)。スプレッド上昇 はリスク意識の高まりを示唆する。

JPモルガン・チェースによると、ジャンク級(投機的格付け)を中心と した欧州企業50社で構成するiTraxxクロスオーバー・シリーズ7指数の スプレッドは22bp上昇の366bp。

投資適格の日本企業50社のiTraxxジャパン・シリーズ7指数は3.5 bp上昇し36.5bpだった。CDSスプレッド1bpは債務10億円に対する保 証料10万円を意味する。

金融機関の社債保有リスクも上昇し、フェニックスによると、ベアー・ス ターンズのCDSスプレッドは20bp上昇の175bp。リーマン・ブラザーズ・ ホールディングスは15bp上昇の160bp。