日本株は下値模索、信用収縮懸念で外需関連株に売り-円高も逆風(2

東京株式相場は続落し、下値模索の展開と なる見通し。15日の米国株式市場では、米住宅金融最大手が経営破たんに陥る 可能性があるとの観測が広がり、信用収縮懸念からダウ工業株30種平均は1.3% 下落した。投資家のリスク許容度低下を背景に、外需関連を中心に幅広い銘柄 に売りが先行しそうだ。外国為替市場における円キャリー取引(低金利の円を 調達して高金利資産へ投資する取引)縮小による円高進行も、輸出採算の観点 から輸出関連株に逆風となる。

野村証券金融経済研究所の北岡智哉ストラテジストは「前日の日本株が安 値圏で終えたほか、米国株も取引終了にかけて下げ幅を広げており、日米とも に引け味が悪い」と述べる。直近の株価下落により割安となった好業績銘柄が 増加しているが、「円高進行への警戒感から輸出株には手を出しづらいうえ、 サブプライム問題の広がりを背景に銀行など金融株も底が見えない状況だ」(同 氏)と指摘した。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の15日清算値は1万6275 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万6400円)に比べて125円安だった。 15日の日経平均株価は1万6475円61銭で取引を終えていた。

米株は大幅続落、カントリーワイドに破たん懸念

15日の米株式相場は大幅続落。ダウ工業株30種平均は前日比167.45ドル (1.3%)安の12861.47ドル。ナスダック総合指数は40.29ポイント(1.6%)値 下がりして2458.83で終了した。

メリルリンチが15日、米住宅金融最大手カントリーワイド・ファイナンシ ャルの債権者が同社に下落した価格での資産売却を強要するか、投資家が同社 の資金調達能力への信頼を失うという事態になれば、同社が経営破たんに陥る との見方を示したことを受け、信用収縮が広がり景気が鈍化するとの懸念が高 まった。

円高がさらに進行、対ドルで5カ月ぶり高値

前日のニューヨーク外国為替市場では円がユーロとドルに対して4カ月半 ぶりの高値を記録した。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン による損失が拡大するなか、キャリー取引の手じまいが続いた。

16日早朝の外国為替市場でも円が続伸。ドル・円は一時1ドル=116円25 銭と、3月19日以来、約5カ月ぶりの円高値を付けた。ユーロ・円は1ユーロ =156円2銭まで円高が進行。これは3月29日以来の円高水準。

イオンが下落の公算、東海カボンには買いか

個別では、7月度(6月21日-7月20日)の単体既存店売上高が前年同 月比で2.2%減となったイオンが下落の公算。半導体・液晶製造用特殊ガスの販 価安などで第1四半期(4-6月)の連結営業利益が前年同期比12%減に落ち 込んだ関東電化工業、先行投資負担から4-6月期の連結営業損益が6億6000 万円の赤字(前年同期は6億400万円の黒字)となったメガネトップ、広告宣 伝費やシステム投資が膨らみ第1四半期の連結純利益が6%減となったテンプ スタッフも売られそうだ。

半面、黒鉛電極の需要がおう盛で6月中間期の連結純利益が前年同期比 95%増の59億円と過去最高を記録した東海カーボン、旅客人員数の増加や不動 産事業の伸びにより4-6月期の連結経常利益が前年同期比25%増に拡大した 東武鉄道、不動産の売却収益が膨らむなどとして2007年12月期連結営業利益 た前期比25%増の430億円前後になる見込み(従来予想は390億円)と16日付 の日本経済新聞朝刊で伝わった東京建物が買われる可能性がある。人件費減や 特別利益の計上により、4-6月期の連結最終損益が9億500万円の黒字に転 換したJ・ブリッジにも買いが先行しそうだ。

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