米SEC、ウォール街のサブプライム関連会計を調査へ、損失隠し懸念

米証券取引委員会(SEC)は、ウォール 街の大手証券会社のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証 券に関する会計処理を調査する方針だ。このような資産の価格下落の規模を、 各社が隠ぺいしていることを懸念しているためだという。事情に詳しい関係者 2人が10日までに明らかにした。

関係者の1人が匿名を条件に述べたところによると、SECの調査部門は ゴールドマン・サックス・グループやメリルリンチなど大手証券会社が自社お よび顧客が保有しているサブプライム関連投資資産の価格を適切に評価してい るかどうかを調べる方針。別の関係者によれば、米証券業界の自主規制機関で ある金融業界監督機構(FINRA)もSECの調査に協力する。

SECの年次報告書によれば、SECの調査部門は昨会計年度にブローカ ーや投資信託、その他の金融アドバイザー約2400を対象に調査を実施し、223 件の違反について法順守部門に報告した。

米証券会社ベアー・スターンズのヘッジファンドの損失をきっかけに、サ ブプライム住宅ローン関連証券の価格は急落した。仏銀BNPパリバは9日、 3本の投資ファンドの解約を停止した。同社は、住宅ローン関連証券を含めた 保有資産に「適正な」価格評価が得られないと説明した。

ニューヨーク大学の経済学教授、ローレンス・ホワイト氏は「流動性が枯 渇したなかで価格を決定するのは難しい」と述べた。また、SECは各社が資 産評価にさじ加減を加え「都合のいいように色を付けた」可能性も指摘するか もしれないと話した。

SECとFINRAは各社がサブプライム住宅ローン関連証券の価格評価 で一貫した方法を使っているか、場合によって異なる手法を使い分けているか を調べる方針だと関係者の1人は述べた。FINRAは7月にニューヨーク証 券取引所(NASD)の市場監視部門であるNYSEレギュレーションとNA SDが合併して誕生した。

SECの調査については米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ) が先に報じていた。同紙は、最初に調査を受けるなかにはゴールドマンとメリ ルが含まれていると報じた。