ハニーズ社長:3年後の売上高は倍増へ-新業態と中国事業が寄与

低価格で若い女性向け衣料を製造・販売する ハニーズは、10年5月期の連結売上高について前期(07年5月期)と比べ倍増の 1000億円を計画する。積極的な新規出店が今後も続く見通しで、既存業態「ハニ ーズ」、8月から立ち上げる新業態「シェリーコート」や初年度で営業黒字化を 実現した中国事業が寄与する見込み。江尻義久社長が明らかにした。

江尻社長は7日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「今期は 営業利益で100億円超え、来期は店舗数1000店にし、再来期(10年5月期)は 売上高1000億円に挑戦していきたい。中国が順調に推移して、『シェリーコー ト』もしっかり仕上げていけば達成可能な数字」と述べた。

ハニーズは急速な店舗展開を続けてきたが、前期末の736店から2年間でさ らに約300店増の計画が達成されれば、同社の事業拡大が一段と加速されること は確実。そのカギは、新業態の「シェリーコート」と中国での事業拡大の成否が 握っている。

売上高1000億円のうち、中国事業は前期に比べ15-17倍となる70-80億円 を見込む。再来期の店舗数は具体的な数字を控えたが、中国は約150店舗ほど (前期末36店)。「シェリーコート」は来期以降、年間で30店ずつ増やす計画。 全店舗数について順調に行けば今期900店をクリアする見通し。

みずほインベスターズ証券の小崎修アナリストは「出店ペースがとにかく速 い。採算がとれているからこそできる」と指摘。「ここまで一気に広まると単独 ブランドだけでは立地や自社競合などの問題も起こりやすい。共存可能な新ブラ ンドの展開、中国市場の開拓は新たな成長ステージに踏み出すための戦略として 評価できる」と述べ、「新ブランド、中国事業が順調に成長するかどうかここ2 -3年が勝負だが、今後も高成長の持続が見込める」との見方を示した。小崎氏 は7月5日時点で10年5月期の連結売上高を964億円と予想していた。

中国で上場、3年半後に

中国子会社の今期の業績予想は、売上高が20億円、営業利益は1億2000万 円。江尻社長は、中国での出店について「長期的には順調に行けば7年で1000店 舗くらいはやっていきたい」と述べた。

さらに、江尻社長は中国で資金調達して現地で積極展開するため、「最短で 3年半から4年かけて現地で上場させたい」と述べ、中国での株式上場を計画し ていることを明かした。中国以外の海外展開については、日本だけでは限界があ るとして、グローバルな展開を視野に「いずれは台湾、韓国もやっていきたい」 との意向を示した。

「シェリーコート」

新業態のシェリーコートの対象顧客は25-35歳のOL。10代前半から30代 後半くらいまでをメイン顧客とする「ハニーズ」に比べて顧客層を絞り、品質も 上げた。中心価格帯は3000円台半ばで、ハニーズのおよそ倍とする。江尻社長は 「ハニーズのお姉さん的ブランド」という。

シェリーコートは当初10店舗でスタートし、今期末には15店舗に増やす。 駅ビル、モール型ショッピングセンター(SC)など商圏を広くとれる場所に出 店する。江尻社長は「SCなどのデベロッパーからの引き合いが多いことがわれ われの強み。6-7年くらいで500店舗ほどに拡大できれば」との見通しを示し た。

同社は製造から小売りまで行い、デザインから店頭に並ぶまで約40日という 短サイクルが強みという。自社のデザイナーが企画した商品を中国の委託工場に 直接発注し、生産後は店頭に直接配送することでファッション衣料を低価格で供 給、店舗数の急拡大を支えてきた。江尻社長は、将来的に「『ハニーズ』で1500 くらい。『シェリーコート』を含めれば2000店が見えてきた」としている。

今期業績予想は「十分必達できる」

今期の連結業績予想は、売上高が前期比23%増の670億円、営業利益は同 22%増の104億円。新規に150店、退店15店、中国で50店を出店する計画。積 極的な出店などにより、江尻社長は「今期業績予想は十分必達できる」という。 粗利益率は前期から0.2ポイント改善し、58.5%を目標とする。江尻社長は「今 期は59%にチャレンジしていきたい」と述べた。

今後のM&A(企業の合併・買収)の可能性について、江尻社長は「できれ ば今後も2割以上の成長を果たしていきたい。企業体が大きくなると、なかなか うまくいかないこともでてくる。バッグなどの雑貨品、身の回り品など強い企業 があれば、近い将来、否定しない」との考えを示した。

ハニーズの株価は前日比450円(9.4%)高の5220円(午後1時54分現在)。

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