国際帝石HD:通期純利益予想を1200億円に上方修正-原油高騰で(3)

石油開発最大手の国際石油開発帝石ホールデ ィングスは9日、2008年3月期の通期と中間期の業績予想の上方修正を発表し た。原油価格の上昇などが理由で、通期の純利益予想は従来の960億円から 1200億円に変更した。

会見した藤井睦久副社長によると、7月のブレント原油価格の平均は1バレ ル当り75.82ドル。藤井副社長は「8月の平均は70ドル、9月は65ドルとみて おり、7-9月の平均価格は70ドルになる」との見通しを示した。08年3月期 通期のブレント原油価格平均は、従来の同55ドルから同64.67ドルに予想値を 上方修正したことから、通期や中間期の業績予想を増額したという。

修正後の通期純利益予想は前年同期と比べると27%減となるが、これは前 年同期に油田権益売却で特別利益が発生したため。売上高予想は同3.9%増の1 兆80億円と従来の8560億円から修正した。中間期予想も純利益を従来の520億 円から同2.6%減の630億円に、売上高を4290億円から同6.8%増の5350億円 に修正した。

同時に発表した第1四半期(07年4-6月)連結業績によると、純利益は 前年同期50%増の385億円となった。原油・ガスの販売量が増加した。売上高 は同21%増の2698億円、営業利益は同23%増の1605億円だった。

北カスピ海沖油田の投資リスク

国際石油帝石は北カスピ海沖合のカシャガン油田開発計画に8.33%の権益 を保有しているが、カザフスタン政府は計画の進行に遅れが生じていることから、 伊エニから開発主導権をはく奪する可能性を示唆。同時に参加企業に利益配分条 件の変更など迫っている。計画には、英蘭ロイヤルダッチシェル、米エクソンモ ービル、米コノコフィリップス、仏トタルなど主要な石油メジャーが参加してい る。

藤井副社長は「現在社員を現地に派遣し、オペレーターのエニと一緒にカザ フスタン政府と交渉を行っている」とし、従来の契約条件を固持する方針を示し た。カザフスタン政府は、利益配分比率を現在の10%から40%に引き上げるよ う求めているという。藤井副社長はこうした事態が業績に与える影響については、 交渉中のため現時点では「どうなるか分からない」と述べた。

藤井副社長によると、カシャガン油田の生産量は19年ごろにピークの日量 150万バレルに達する見通しで、現在の契約条件が維持されれば同社が取得する 原油量は同10万バレル程度になるという。これは、19年ごろの同社の原油販売 量想定の「約1割程度」(藤井副社長)に相当する。

国際石油開発帝石HDの株価終値は前日比2万円(1.9%)高の109万円。

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