米国債:続落、株価の堅調や入札が売り材料-10年債利回り4.86%

米国債相場は続落。7日の米連邦公 開市場委員会(FOMC)で米経済が住宅市場の低迷を乗り切る公算が 大きいと指摘されたことを受けて、8日は米株式相場が堅調な展開とな り、米国債需要が弱まった。

午後1時に実施された10年債入札(規模130億ドル)では、最高落 札利回りが市場予想を上回った。この入札後、10年債利回りはほぼ2週 間ぶりの高水準を付けた。また、クレジットデフォルト・スワップ(C DS)市場では社債保有リスクの低下が示された。

サントラスト・バンクの個人資産運用部門ストラテジストを務める アンディ・リッチマン氏は、「株価の上昇が米国債への需要を奪ってい る」と指摘。さらに、「米経済の下振れが見込まれないなかで、市場参 加者は米国債から資金を引き揚げ、社債市場につぎ込んでいる」と語っ た。

キャンター・フィッツジェラルドによると、午後4時15分現在、10 年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)近 く上昇し4.86%。一時は4.89%と、7月26日以来の高水準を付けた。 10年債価格(表面利率4.5%、償還期限2017年5月)は18/32下げて、 97 7/32。

投資家が政策金利の引き下げ予想を弱めるなか、2年債利回りは前 日比6ベーシスポイント上昇し4.64%。

米財務省が8日に実施した10年債入札(発行額130億ドル)の結果 によると、最高落札利回りは4.855%と前回入札(6月12日)の

5.230%から低下した。入札直前の市場予想は4.841%だった。

間接入札者

この日の米財務省10年債入札では、国外の中銀を含む間接入札者の 落札全体に占める割合は32.1%だった。規模が等しい10年債の過去8 回の入札ではこの割合は平均39.1%だった。

7日に発表されたFOMC声明では、米経済全体では「雇用と所得 のしっかりした伸び」に加えて「世界経済の力強さ」に支えられ、「緩 やかなペースで拡大する可能性が高い」と指摘されたことから、株式相 場の回復につながり、米国債需要は弱まった。

米株価は3日続伸。S&P500種株価指数は前日比1.4%高、ダウ工 業株30種平均は同1.1%上昇した。

米国とカナダの企業で構成するCDX北米クロスオーバー指数はこ の日、最大9.25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し

62.75bpと1週間余ぶりの低水準となった。

若干の安定

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの債券ストラテジスト、 ジョゼフ・ディセンソ氏(ニューヨーク在勤)は「信用市場で待たれて いた安定が若干みられており、これが米国債市場で質への投資の巻き戻 しにつながっている」と指摘した。

フェデラルファンド(FF)金利先物11月物は、10月の米政策金 利引下げを46%織り込んだ水準となっている。同確率は今月6日には 84%だった。

ブルームバーグがまとめた調査によると、エコノミストは、10年債 利回りが今四半期に4.96%に、年末時点では5.01%まで上昇すると予想 している。

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