【個別銘柄】みずほF、トヨタ、アルバック、東レ、山武、日東電

6日の日本株市場における主な材料銘柄の 値動きは以下の通り。

みずほフィナンシャルグループ(8411):2.5%安の70万2000円と8営 業日続落。一時5.7%安の67万9000円まで下げ、2005年10月7日以来、約 1年10カ月ぶりの安値を付けた。米住宅問題に端を発した信用収縮懸念が世 界に波及して投資家のリスク許容度が低下、株式投資を見送る向きが増えてい るようだ。海外投資家が比較的流動性の高い銀行株で換金売りを行っていると の観測もあり、銀行株は軒並み下落。三菱UFJフィナンシャルグループ (8306)は一時5%安の113万円を付けて年初来安値を更新。三井住友フィナ ンシャルグループ(8316)も一時4.5%安の95万4000円で安値。

トヨタ自動車(7203):1.4%高の7180円。朝方は下落する場面もみられた が、その後は次第に値を上げた。3日に発表された第1四半期(4-6月)業 績によると、連結純利益は前年同期比32%増の4915億円と、すべての四半期 を通じて過去最高となった。アナリスト予想をも上回ったため、好業績を評価 した投資家の買いが優勢となった。

アルバック(6728):9.6%高の5360円。一時値幅制限いっぱいのストッ プ高まで買われ、上場来高値を更新。野村証券では、シャープの「21世紀型コ ンビナート構想」で太陽電池製造装置を手がける同社も恩恵を受けるとして、 3日付で「強い買い推奨」を確認した。

東レ(3402):2.5%安の905円と続落。一時は5.3%安の879円まで売り 込まれ、約1カ月半ぶりの安値水準に沈んだ。午後1時に発表した第1四半期 (4-6月)業績で、減価償却費の増加などで販売管理費率が上昇、見かけ上 の営業増益幅が鈍化したことや、特別利益の減少で連結純利益が13%減少した ことが嫌気されたようだ。

山武(6845):15%高の3830円と値幅制限いっぱいのストップ高。東証 1部値上がり率2位となった。第1四半期(4-6月)受注高はビルディング オートメーション事業の好調に加え、化学、鉄鋼プラント向けの需要も巻き込 み前年同期比4%増の756億円と堅調。高水準の受注高や受注残高が高く評価 され、みずほ証券では投資判断の「1(強い買い推奨)」を確認するとともに、 目標株価を3500円から4200円へ引き上げ。

ベルーナ(9997):13%高の1477円と急反発。カタログ販売は落ち込ん だものの、単品通販事業でワインなどが好調なうえ、チラシ同封などの受託事 業も伸び、第1四半期(4-6月)は増益を確保した。9月中間期、通期(08 年3月期)の売上高、経常利益予想を上方修正したことで買い注文が先行した。

セントラルスポーツ(4801):8.2%安の1605円と急落。2日公表の第1 四半期(4-6月)業績が77%の営業減益だったことが引き続き嫌気され、2 営業日累計の下落率は16%を超えた。既存クラブの月末在籍会員数は同0.3% 減の41万人。三菱UFJ証券では「フィットネスクラブ業界の見方」と題す る投資家向けリポートを作成、小型新業態が人気を博していることを紹介した ほか、「時代ニーズはパーソナル志向」(村上宏俊アナリスト)としてサービ ス力が重要とした。

三菱電機(6503):6.4%高の1423円で上場来高値を更新。社会インフラ 整備やエアコン需要拡大から今期(08年3月期)連結業績予想の増額期待が強 い。ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録された同社株のカバーアナリ スト17人のうち12人が投資判断を「買い」、5人が同「中立」と設定してい る。

ビー・エム・エル(4694):6.3%安の1659円と7日連続安で52週安値 を更新。2日発表の第1四半期(4-6月)において検査事業の単価が予想以 上に低下し、連結経常利益は前年同期比11%減となったことで引き続き業績悪 化による売りが継続。大和総研では3日付で投資判断を中立へ格下げした。

日東電工(6988):5.1%安の5770円と急落。一時5640円まで下げ幅を 広げ、約3カ月ぶりの安値水準まで売り込まれた。同社の成長をけん引してき た液晶フィルムの単価下落が継続したほか、ナフサなどの原材料価格の高騰も 響き、第1四半期(4-6月)の連結営業利益が前年同期比27%減の141億円 となったことで、失望売りを集めた。700億円と見込む通期計画に対する進ち ょく率は20.1%。

日本精工(6471):7.2%安の1011円。一時984円まで下落し、約5カ月 ぶりの1000円割れとなった。液晶設備投資の調整局面から精密機器関連製品 の回復が遅れ気味なうえ、一時的要因から出荷が遅れ、第1四半期(4-6 月)の連結営業利益が前年同期比横ばいとアナリスト予想をやや下回ったため、 業績に対する懸念が広がった。

ファーストリテイリング(9983):2.5%安の6550円。高級百貨店「バーニ ーズ・ニューヨーク」の買収額を引き上げたことで、投資リスクが高まったと 受け止められた。Fリテイリはカジュアル衣料ブランド「ユニクロ」を展開。 リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、ユニクロは安さを背景に拡大 してきたが、バーニーズ・ニューヨークは高級化を展開しており、「一緒にな って上手く行くのか不透明だ」とし、シナジー効果に懐疑的な見方を示す。

ラウンドワン(4680):1.9%安と続落。一時は5.6%安の25万5000円ま で売り込まれ、投資家の短中期的な売買コストの平均を示す25日移動平均線 (26万6000円)を1カ月半ぶりに割り込んだ。積極的な出店策の継続に伴っ て人件費が増加、営業利益率が悪化している。

日本金属(5491):6.9%高の493円。昼休み時間中に公表した第1四半期 (4-6月)業績によると、連結営業利益は同66%増の14億円となった。通 期計画(40億円)に対する進ちょく率は35%で、上振れ期待が持たれたようだ。 ニッケル市況の高騰で製品価格の値上げが浸透、高付加価値品も伸びたという。

キリンホールディングス(2503):2.1%安の1585円。国内でビール系飲 料(ビール、発泡酒、第3のビール)の販売が計画を下回るほか、原材料価格 の高騰が想定を上回るとして、今期(07年12月期)の連結売上高や営業利益、 経常利益予想を下方修正したことで失望売りを誘った。

ポイント(2685):5.2%安の5250円。一時16%安の4650円まで売られ、 52週安値を更新。3日公表の月次売上高動向によると、7月の既存店売上高は 前年同月比19.5%減と低迷した。UBS証券では「春以後のMD戦略の失策が 尾を引いている」(山手剛人アナリスト)と分析、目標株価を従来の9400円 から6800円に引き下げた。

カプコン(9697):8.1%高の2475円と急反発。任天堂向けを中心に家庭 用ゲームソフトの販売が好調に推移しているとして、9月中間期の利益予想を 大幅に増額したことが評価された。大和総研の白石幸毅アナリストは、「ヒッ ト作品が増えており、自力が付いてきている印象。ソフト開発体制の見直しを 続けた結果、コストコントロールが向上し、利益率の上昇につながっているこ とも評価できる」としている。日興シティグループ証券は目標株価引き上げ。

双葉電子工業(6986):12%高の2740円で、東証1部上昇率ランキング で5位。米国向け中心に輸出比率が58%と高いことから、円安の進行で第1四 半期(4-6月)は為替差益が利益を大きく押し上げた。主力の電子関連事業 の利益率改善も貢献して第1四半期連結経常利益の通期計画に対する進ちょく 率が66%に達したことで、業績上ぶれ期待が高まった。

大日本印刷(7912):1.7%高の1728円。第1四半期の連結営業利益は同 23%減の173億円となったが、液晶パネル向け基幹部材のカラーフィルターが 上振れて推移した。クレディ・スイス証券は「エレキを中心に通期業績予想の 達成は可能」(簡野邦彦アナリスト)とみて、投資判断を「Underperform」か ら「Neutral」に1段階引き上げ。

博報堂DYホールディングス(2433):3.3%高の7920円。一時4.7%高 の8030円を付け、7月26日以来の8000円台に回復する場面もみられた。飲 料・嗜好(しこう)品などの広告が好調に推移して第1四半期(2007年4-6 月)連結純利益が前年同期の2.4倍に急増した。中間期計画に対する進ちょく 率は80%に達しており、業績上ぶれを期待した買いが入った。

東芝(6502):1.3%高の1099円。NAND型フラッシュメモリー(電気 的に一括消却・再書き込み可能なメモリー)世界最大手の韓国サムスン電子の 工場が3日に一時稼働停止したことを受けて同メモリーのスポット価格が急騰 したため、需給好転が収益にプラスになるとの期待が出たようだ。

丸井(8252):2%高の1345円。天候不順や、閉店予定店舗の売り場面 積縮小などで売上高が低迷、第1四半期(4-6月)の連結営業利益は同58% 減の37億円にとどまり、通期計画(320億円)に対する進ちょく率は11.6% となった。法改正をにらみキャッシング金利を引き下げたため、カード事業も 減収減益。

ロート製薬(4527):4.1%高の1257円と続伸。空梅雨となった地域が多く 定番のスキンケア製品が伸びたほか、「肌ラボ」や「オバジ」などの新商品も ヒット、売り上げが伸びている。通期(08年3月期)の連結営業利益予想を前 回から4.6%引き上げたため、見直し買いが入ったようだ。

武富士(8564):2.1%高の3810円。第1四半期(4-6月)の連結純利 益は前年同期比5倍の184億円。利息返還損失引当金などグレーゾーン金利の 返還などに関する費用が大幅に減ったことが主因。口座数は同9.1%減の208 万7800件。08年3月期の業績予想は536億円の黒字(前期は4813億円の赤 字)見込みを据え置いた。

USEN(4842):1.4%安の851円。宇野康秀社長が保有しているライ ブドア株式133万7400株をすべてモルガン・スタンレー証券の関係会社に売 却すると3日に発表。株式保有の成果に対する疑問から売りが広がった。「売 却先が外資系金融機関であり、安い価格で売却した可能性は否定できない」 (明和証券の矢部靖夫顧問)との声もあった。

フルキャスト(4848):10%安の8万6000円とストップ安(制限値幅いっ ぱいの下げ)比例配分となり、なお4万株超の売り注文を残した。厚生労働省 (東京労働局)は3日、同社の全事業所に対し1カ月間、派遣事業を停止する よう命令した。法律で禁じられている港湾運送業務への人材派遣など違法行為 が続いたことが背景。これを受けて同社は6日午前、07年9月期の連結純利益 予想を22億円から6億9000万円に7割減額した。

前田工繊(7821):6日に東証2部市場に新規上場した。取引開始直後に付 いた初値は3010円で、公募価格の3000円を10円(0.3%)上回った。同社は 福井県に根拠を置き、災害対策などの工事で使用する建設資材をはじめ、産業 資材の製造販売を行っている。PER(株価収益率)の割安評価から上昇する 場面もあったが、結局公募価格と同値で取引を終えた。