日経平均17100円割れ、減益の大手銀行急落-米住宅ローン問題も懸念

午前の東京株式相場は下落。日経平均株価 は取引時間中の直近安値である1万7042円(7月30日)を一時割り込んだ。 第1四半期(4-6月)業績が大幅減益となったみずほフィナンシャルグルー プが急落するなど大手銀行株が軒並み下落したほか、四半期減益のTDKが下 落率1位になるなど業績悪化銘柄の下げが目立つ。米サブプイム住宅ローン問 題の深刻化など外部環境の不透明さも、電機株中心に買い手控え要因となった。

富国生命投資顧問の森知勝シニアファンドマネージャーは「もともと銀行 に対しては強気でなかったが、出てきた決算は期待していたほど良くなかった。 金余りで優良企業が資金を借りる必要がない中で、貸し出しが伸びないのが大 きい。銀行株が重いこともあり、指数の上昇は今年あまり期待していない」と の見解を示した。

日経平均株価の午前終値は前日比193円31銭(1.1%)安の17055円58銭、 TOPIXは同18.77ポイント(1.1%)安の1687.41。東証1部の出来高は概 算で10億6411万株、売買代金は1兆6956億円。値上がり銘柄数は396、値下 がり銘柄数は1245。

東証業種別33指数の騰落状況は、値上がり業種が7、値下がり業種が26。 電気・ガス、機械、化学、鉄鋼、石油・石炭製品が高い。一方、銀行、卸売、 電気機器、証券・商品先物取引、情報・通信、輸送用機器、保険、小売、医薬 品が下落。

リスク許容度低下への不安

名実とも8月相場入りした東京市場は、外部環境の不透明感と銀行業績へ の失望が重なって再び下値を試す展開となった。7月31日の米国株市場では、 住宅金融大手アメリカン・ホーム・モーゲージ・インベストメントが新規融資 のための資金を準備できないことを明らかにし、S&P500指数が1.3%安と反 落。外国為替市場では円高が進んだ。

大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の高橋和宏部長は「米サ ブプライムローン問題の不安が払しょくできず、リスク許容度の低下による円 高懸念がくすぶっている」という。

米証券会社ベアー・スターンズは31日、3本目のヘッジファンドの解約 を停止したことを明らかにした。同ファンドは住宅ローン担保証券を含む資産 担保証券(ABS)に約9億ドル(約1067億円)を投資しており、サブプラ イム住宅ローンに端を発した危機が幅広い市場へと拡大していることを示した。 これが影響して24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)S& P500指数先物は東京時間午前で0.6%安となっており、8月1日の米国株安が 警戒されている。

銀行株指数が安値更新

これまで相場の買い材料となっていた企業の四半期業績発表だが、きょう は指数にマイナスの影響をもたらした。午前のTOPIXへの下落寄与度首位 は銀行指数。4%超下落し、約3カ月ぶりに年初来安値を更新した。

31日発表の第1四半期連結純利益が前年同期比50%減となったみずほフ ィナンシャルグループが急落したのをはじめ、同31%減益となった三菱UFJ フィナンシャル・グループが52週安値を更新、同12%減益のりそなホールデ ィングスも大幅安。大和SMBCの高橋氏は「日銀による利上げ見通しが後退 していることも響いた」とみている。

富国生命投資顧問の森氏によると、「市場への資金流入がないなか、春頃 から同じような業種ばかりが買われ、食い合いの状態になってしまっている。 普通だったら、2-3日売られたら買い戻しが入っても良いところで株価が戻 らないのが、マーケットの弱さを表している」という。

TDKが値下がり首位、フルキャスト急落

このほか、第1四半期連結営業利益が前年同期比11%減に落ち込み、UB S証券が投資判断を引き下げたTDKは14%超下落し、東証1部の値下がり率 1位。第3四半期(4-6月)の連結純損益が赤字に転落したフルキャスト、 第1四半期経常利益が前年同期比52%減となった日本インターなど、値下がり 率上位には業績悪化銘柄が並んだ。

第1四半期経常利益が前年同期比43%減となった日本水産は4日続落。第 1四半期連結純損益が136億円の赤字(前年同期は220億円の赤字)と発表し た日立製作所や、燃油費・燃料税の増加などで第1四半期営業減益となった全 日本空輸も業績懸念から下落した。

イビデンやNTTデは高い

半面、07年9月中間期の連結純利益予想を前年同期比29%増へと増額し たイビデンは、ゴールドマン・サックス証券の目標株価引き上げも追い風とな って急伸。第1四半期業績で、主力事業の堅調やキーボード事業の黒字定着な どが確認されたミネベアは12%高で3日続伸。第1四半期連結純利益が前年同 期比82%増だったコナミ、上半期(1-6月)の連結経常利益が49%増と好 調だったライオン、第1四半期連結営業利益が前年同期比22%増だったNTT データも急騰した。

08年3月期の利益予想を増額した新日本石油と、07年6月中間期の連結純 利益が従来予想を上回る見通しとなった昭和シェル石油がそろって上昇。31日 のニューヨーク原油先物相場が1バレル=78.21ドルと終値ベースでの最高値 を約1年ぶりに更新したことも追い風となった。

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