日経平均17000円割れ、減益の大手銀急落-米住宅問題も重し(終了)

名実ともに8月相場入りした東京株式相場は 大幅下落。日経平均株価は終値ベースで3月16日以来、約4カ月半ぶりに1万 7000円を割り込んだ。第1四半期営業利益が減益だったTDKが日経平均の下 落寄与度1位となるなど、業績悪化銘柄への売りが目立った。同じく四半期大幅 減益となったみずほフィナンシャルグループが急落するなど、大手銀行株も軒並 み下落。米住宅問題もくすぶり、トヨタ自動車などの輸出株も売られた。東証業 種別33指数は電気・ガスを除く32業種が下落。

日経平均株価は前日比377円91銭(2.2%)安の1万6870円98銭。TOP IXは同37.33ポイント(2.2%)安の1668.85。東証1部の売買高は概算で23億 2591万株。値下がり銘柄数は1496と全体の87%に達し、値上がり銘柄数191を 大きく上回った。

住友信託銀行マーケット資金事業部門の島津大輔調査役は、「サブプライム (信用力の低い個人向け)ローン問題を背景にした米株式相場が落ち着くかどう か。きょうはGLOBEX指数先物が大幅下落となっていたため、今晩の米国株 が気にされたようだ。ただこれまで業績が好調で買われてきた銘柄に利益確定売 りが集中しているわけではない。指数が大きく下がった割には、相場は冷静だ」 と話していた。

GLOBEXが大幅安

日経平均株価は下落して始まり、午後に下げ幅を拡大して下値を試す展開と なった。日経平均先物の出来高は17万枚と、活況と言われる10万枚を大きく超 え、先物主導で下げ幅を拡大する場面が目立った。この日も相場の下げをもたら したのが、米サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題だ。

米証券会社ベアー・スターンズが3本目のヘッジファンドの解約を停止した というニュースが流れたのが昨日の米株式相場の取引終了後。これが影響して 24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)S&P500指数先物は東 京時間から下落傾向となり、午後には一時1.2%超以上下げた。このため、8月 1日の米株式相場が下落するとの見方が強まった。

ベアー・スターンズのファンドは住宅ローン担保証券を含む資産担保証券 (ABS)に約9億ドル(約1067億円)を投資しているため、サブプライム住 宅ローンに端を発した危機が幅広い市場へ拡大していると警戒された。投資家の リスク許容度の低下による円高・ドル安懸念もくすぶり、東京外国為替市場のド ル・円相場は午後に1ドル=117円台まで円高が進行。円キャリートレード解消 への懸念も広がった。

業績悪化銘柄に集中売り

不安定な外部環境が続くなか、業績の悪化が鮮明となった銘柄に対する売り 圧力が強かった。象徴的だったのが、31日に発表された第1四半期連結純利益 が前年同期比50%減となったみずほフィナンシャルグループ。株価は一時11% 以上下げ、東証1部の値下がり率ランキング6位に入った。

同31%減益となった三菱UFJフィナンシャル・グループが52週安値を更 新、同12%減益のりそなホールディングスも売られ、業種別指数のTOPIX への下落寄与度1位は銀行指数となった。同指数は4.7%下落し、05年9月中旬 以来の安値水準に落ち込んだ。

第1四半期連結営業利益が前年同期比11%減に落ち込み、UBS証券が投 資判断を引き下げたTDKが東証1部の値下がり率3位。第3四半期(4-6 月)の連結純損益が赤字に転落したフルキャスト、第1四半期経常利益が前年同 期比52%減となった日本インターなど、値下がり率上位には業績悪化銘柄が並 んだ。第1四半期連結純損益が136億円の赤字(前年同期は220億円の赤字)と なった日立製作所も売られた。

ミネベアやイビデンは高い

半面、業績面で好材料が出た銘柄には買いが入った。円安効果などで通期業 績予想を上方修正した武蔵精密工業がストップ高となったほか、四半期業績で、 主力事業の堅調やキーボード事業の黒字定着などが確認されたミネベアも3日続 伸。07年9月中間期の連結純利益予想を前年同期比29%増へと増額し、ゴール ドマン・サックス証券が目標株価引き上げたイビデンも急伸した。

デジタル一眼レフカメラ用交換レンズの販売が好調で07年6月中間期予想 を増額したタムロンや、価格改定などで通期予想を上方修正した中部飼料、半導 体関連施設が好調で通期予想を上方修正した東芝プラントシステムも買われた。

新興市場も軒並み安

新興3市場はいずれも下落した。ジャスダック指数は年初来安値を更新し、

1.4%安の76.01で終了。東証マザーズ指数は3.8%安の831.92、大証ヘラクレス 指数は2.9%安の1340.42となった。

ジャスダック市場では、フィルムデバイスの悪化で通期経常損益予想を3億 円の黒字から11億円の赤字に下方修正したカシオマイクロニクスが大幅反落。 第1四半期の連結営業損益が一転して2億9500万円の赤字となったアストマッ クスはストップ安。半面、店舗運営の効率化などで通期経常利益予想を上方修正 した焼肉屋さかい、第1四半期の営業損益が黒字化したアイレックスが買われた。

東証マザーズ市場では、決算発表の延期を発表したアーティストハウスホー ルディングス、売上高予想を下方修正した総医研ホールディングスなどが大幅反 落。エヌ・ピー・シーなど直近上場株の一角は上昇した。

大証ヘラクレス市場では、第1四半期の連結営業利益が前年同期比66%減 の1700万円になったゼンテック・テクノロジー・ジャパン、受取手数料の減少 で第1四半期の営業損失が1億1900万円に拡大したスターホールディングスが 安い。半面、前日にIPO(新規株式公開)したサムティなど直近上場株の一角 は買われた。