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上期のビール類出荷は1.9%減、過去最低-シェアはアサヒ首位(4)

07年上期(1月-6月)のビール系飲料 (ビール、発泡酒、第3のビール)の課税出荷数量は前年同期比1.9%減の2億 2629万5000ケース(1ケースは大瓶20本換算)だった。上期として2年ぶり のマイナスとなり、1992年に現行の統計を始めて以来、過去最低となった。人 口減少による市場の縮小、健康志向の高まりや飲酒運転に対する社会的な批判が 強まったことなどが影響した。業界5社とも前年を割り込んだ。シェア(市場占 有率)はアサヒビールがキリンビールを抜き、2年ぶりに首位に返り咲いた。

内訳は、ビールが同2.8%減の1億2205万4000ケースと上期として2年ぶ りに前年を下回った。発泡酒は2.7%減の5791万1000ケースと5年連続で前年 割れ。一方、第3のビールは1.5%増の4633万ケースと上期ベースで過去最高 なった。アサヒ、キリンなどビール大手各社が11日発表したデータをまとめた。

メーカー別のシェアは、発泡酒「スタイルフリー」などがけん引したアサヒ が37.4%となり首位。37.3%のキリンをわずかな差で上回った。第1四半期終 了時点ではキリンが首位だったが、第2四半期にアサヒが巻き返した。

高級ビール「エビスビール」などが堅調に推移したサッポロビールは

13.2%、サントリーは11.2%だった。サントリーは高級ビール「ザ・プレミア ム・モルツ」が2倍超となるなど好調で、上・下期合わせて自社として過去最高 のシェアを達成した。

消費者の健康志向強まる

ビール各社はこれからが書き入れ時。今夏はラニーニャ現象による猛暑が見 込まれるほか、昨夏は長雨が続いており、その反動もあるため、下期からの回復 を期待し、各社とも7月以降、販促活動に力を入れている。ただ、コスモ証券の 馬目俊一郎アナリストは「たとえ天候要因などがプラスに働いても、ビール市場 全体に大きな期待は抱けない」とみている。

馬目氏は、人口減少などによる市場の成熟化のほか、ライフスタイルの変化 も大きいとみており、「昔は景気が良いとビールに接する席も増えていたが、今 は家で高級ビールをゆっくり嗜むことはあっても、皆で飲みに行く機会は減って いる」という。

また、「同じ天候、同じ上期で清涼飲料市場は4%増となったもようで、ミ ネラルウォーターや野菜ジュースなど健康志向系が売れている。かたやビール系 は不振。明らかに消費者の嗜好が変わりつつあることの表れ」と指摘し、これか らは「キリンのような海外展開や総合食品メーカーとしての存在感などによる生 き残りがビール各社には求められる」と話していた。

6月単月では、ビール系飲料が4.8%減の4798万2000ケース。内訳は、ビ ールが9.3%減の2641万ケース、発泡酒が9.1%減の1107万8000ケース、第3 のビールは15.2%増の1049万4000ケースだった。

各社の株価はサッポロが前日比7円(0.9%)安の740円、アサヒは同30円 (1.6%)安の1803円、キリンは同37円(2.0%)安の1858円(午後2時49 分)。

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