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ゴールドマンもシタデルも被害-オプションのインサイダー取引横行で

4兆ドル(約492兆円)規模のオプション市 場におけるインサイダー取引の摘発は進展していない。おかげで、証券大手の ゴールドマン・サックス・グループやヘッジファンド会社のシタデル・インベ ストメント・グループを含め、オプションの値付け業者(マーケットメーカー) は大打撃だ。

なかでも、米国でのオプション取引の20%を扱うインタラクティブ・ブロ ーカーズ・グループは1-3月(第1四半期)に、インサイダー情報に基づい て取引したとみられる投資家のおかげで最大2500万ドルを失った。値付け業者 のPEAK6やAGSスペシャリスツも、インサイダー取引のために年間利益 の少なくとも10%が奪われているとしている。

株式非公開のPEAK6(シカゴ)の共同創業者マシュー・ハルシザー氏 は「今日の大型案件は大体において発表前に知られており、オプション市場は これを反映する」とした上で、インサイダー情報に基づいて取引しようとする 投資家がいても、「われわれ値付け業者にできることはほとんどない。しかも、 事態はむしろ悪化している」と述べた。

過去最高ペースのM&A(企業の合併・買収)が、オプションのマーケッ トメークを危険な商売にしている。案件についての発表前のコール(買い)オ プション購入は、米国での今年の大型案件5件中4件で起こっている。

値付け業者は、価格を提示して取引に応じ流動性を提供している。統計的 確率に頼り、買いと売りの価格差から小幅な利益を得るが、オプション取引の 相手方が株価が上昇することを知っていたのでは、決して利益は出ない。

氷山の一角

米証券取引委員会(SEC)は今年少なくとも22件のインサイダー取引を 摘発しているが、値付け業者によればこれは氷山の一角にすぎない。オプショ ン取引を保証するオプションズ・クリアリングによると、米国のオプション取 引の44%は値付け業者が手掛けている。

インタラクティブ・ブローカーズ以外の大手はゴールドマンやシタデル、 PEAK6、サスケハナ・インターナショナル・グループなど。

マサチューセッツ州のコンサルタント会社、タブ・グループのシニアアナリ スト、アンディ・ニボ氏は「オプション値付け業者の数は多くない」として、 最大手の数社が損失を出しているならば、「他社も同様の被害に遭っているだろ う」と話した。

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