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北朝鮮金総書記が5月に動脈閉塞で手術、ドイツ人医師執刀-関係者

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイ ル)総書記(65)は先月、ドイツの医師団から動脈閉塞(へいそく) の手術を受けていた。北朝鮮政府と関係のある人物が14日、明らかに した。

この人物によると、手術を執刀したのはベルリンのドイツ心臓研 究所に所属する医師団。同医師団は大掛かりな手術に備えていたが、 発見されたのは動脈の閉塞1カ所だけだった。総書記はこの手術から 順調に回復したという。同総書記にはこのほかに糖尿病と高血圧の持 病がある。

この人物はまた、北朝鮮のエリートが医療目的で海外に出国する ことはよくあることだが、国内に医師団を招くことができるのは金総 書記だけだと指摘した。また、ベルリンのドイツ心臓研究所の広報担 当者、バーバラ・ニコラウス氏は、医師団が平壌を訪問したことを認 めたが、労働者3人と看護婦1人、科学者1人の治療が目的だったと 述べた。

北部の工場を視察、順調に回復か

国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、執刀したドイツの医師団が 出国してから3週間足らずの今月7日、金総書記が中国国境に近い平 安北道の工場を訪れ、労働者と話を交わしたと伝えた。

金総書記の健康問題は最近、繰り返し報道の対象となっていた。 韓国紙、朝鮮日報は5月末に、金総書記が心臓か腎臓、または肝臓疾 患にかかっているとの報告について韓国と米国の情報機関が確認に努 めていると報じていた。

また、週刊現代(6月8日号)は、ベルリンから6人の医師が5 月11-19日にかけて平壌を訪問し、金総書記の心臓バイパス手術を行 ったと報じた。

金総書記の健康状態をめぐっては、同総書記が非公式に父の金日 成主席(当時)の後継者と認められた1970年代からさまざまな憶測が 交わされてきた。米国務省の北朝鮮専門家だった国際教養大学(秋田 市)教授C・ケネス・キノネス氏は、金総書記が糖尿病と高血圧を患 っているのは事実だが、「いずれかの病状が最近悪化したという確証は ない」と語った。

金総書記には20代と30代の息子が3人いるが、後継者について は明確な意向を示していない。キノネス氏は、「後継者が公に指名され るまでは、米国務省は金総書記の健康を懸念するだろう」と話した。

金総書記が公の場に姿を現さなければ、健康問題をめぐる憶測は 高まる。朝鮮日報は5月に、1月1日-5月27日までの金総書記の公 式活動の回数が23回と、前年同期の半分だったと報じた。また、4月 25日の軍事パレードで金総書記が普段と異なるサングラスを使用した ことから、糖尿病が悪化したのではないかとの憶測を呼んだ。

韓国の情報機関の活動員と話したある人物が匿名を条件に述べた ところによると、金総書記は4月のパレードで2時間にわたり疲労の 色も見せずに軍を視察した。これは健康悪化説を否定するものだとこ の人物は述べている。

将軍様のライフスタイル

金総書記はかつてチェーンスモーカーだった。これに加えコニャ ックやぜいたく品を好むライフスタイルが、糖尿病や高血圧の原因に なったとみられる。父の故金日成主席は1994年に82歳で、循環器疾 患で死亡している。

金総書記は就任前の1970年代末に一時メディアから姿を消し、死 亡説や反対派が仕組んだ自動車事故による半身不随説が浮上した。 1980年の正式就任後は、健康を犠牲にして国民に尽くす指導者という イメージを国営メディアが作った。

金総書記の専属料理人を務めた藤本健二氏の著書によると、金総 書記は薬嫌いだという。同氏は著書で、金総書記が死ぬまで薬を飲み 続けなければいけないのかと不平を漏らしたエピソードを紹介してい る。

---With reporting by Pavel Alpeyev in Tokyo, Helmuth Tromm in Berlin and Angela Cullen in Amsterdam. Editor: Sheldrick (pln/aps/lcm/rxj/ead)

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