コンテンツにスキップする

4月経常黒字額は50.3%増と予想以上-所得黒字は過去3位の高水準

財務省が13日発表した国際収支状況によ ると、4月の経常収支黒字は前年同月比50.3%増の1兆9865億円と予想を上 回った。黒字額は4カ月連続の増加。欧州やアジア向けの輸出が好調で貿易黒 字が増加したことに加え、海外への直接投資や証券投資などから生じる所得収 支の黒字が過去3位の高水準となり、経常黒字の拡大に寄与した。

発表によれば、貿易黒字は同34.7%増の1兆342億円、所得収支黒字は

41.5%増の1兆5614億円となった。所得収支黒字は4カ月連続で1兆円を超 えた。ブルームバーグ・ニュースが事前に民間エコノミスト36人を対象に調 べたところでは、4月の経常黒字額の予想中央値は1兆8405億円だった。

米景気をめぐる不透明感が払拭されておらず、同国向け輸出額は前年比

4.8%減の1兆3421億円と27カ月ぶりに減少した。一方、欧州向け輸出はユ ーロ高・円安の影響もあり好調。アジアのおう盛な需要も日本の輸出を支えて いる。国内経済は、賃金が伸び悩み個人消費に盛り上がりを欠くなか、堅調な 外需は引き続き大きなプラス要因。ただ、米国向け輸出が今後も減少すれば4 -6月期の外需に影響を及ぼす可能性もある。

バークレイズ・キャピタル証券の会田卓司チーフエコノミストは、「これ ほどの経常黒字の増加があれば、国内に構造問題が存在しない限り、日本経済 は最低限、潜在成長率なみに拡大を続けるとみるのは自然だろう」と指摘。一 方、「海外経済が予想以上に堅調であれば、円安効果や堅調な内需拡大と合わ せ、日本経済の成長率が潜在成長率を大幅に上回る可能性が出てくることにな る」と述べた。

所得黒字は4月として過去最高

所得収支の黒字額は、過去第3位の高水準で、4月としては過去最高。所 得黒字額が貿易黒字額を上回るのは4カ月連続。所得黒字の増加のうち、海外 債券投資から生じる受け取りが特に増加しており、これは日本と欧米間での金 利差拡大を背景とした日本からの海外債券投資が拡大しているためとみられる。

バンク・オブ・アメリカの藤井知子日本チーフエコノミスト兼ストラテジ ストは、「米国債の利払い月でもない4月に債券利子収入が増加していたのは、 やや印象的だ」としたうえで、今後も内外金利差をもとに日本からの海外債券 投資は続くとみられ、「経常黒字の拡大傾向には変化はないだろう」との見方 を示す。

また会田卓司チーフエコノミストは、「円安が所得収支の押し上げになっ たとみられる」と指摘した。

季節調整をかけると、経常黒字額は前月比6.0%減の2兆2792億円(調査 対象16人の事前予想の中央値は1兆9771億円)、貿易黒字額は同8.4%減の 1兆1076億円だった。

サービス収支赤字は、前年同月比8.1%拡大し、5051億円。サービス収支 のうち輸送、旅行、情報などのその他サービスの赤字幅が拡大したことなどか ら、赤字幅が増加した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE