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東芝株が2000年来高値、半導体増産の継続評価で大台迫る-市況安定も

東芝の株価が52週高値を更新。一時前日比 25円(2.7%)高の968円と、取引時間中としては2000年9月20日以来、およそ 6年9カ月ぶりの高値水準を回復した。半導体事業でメモリーの増産前倒しが続い ていることが確認され、主力事業の堅調さが評価されている。また、4月末以降の NAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消却・再書き込み可能なメモリー) の市況安定も、一役買っているようだ。

大台1000円の回復が迫ってきた最近の東芝株について、SBI証券の鈴木英 之投資調査室長は「フラッシュメモリーの市況安定が支えているのだろう。短期的 には1000円に到達してもおかしくない」と指摘。ただし、フラッシュメモリーメ ーカーの多くが増産に動いているため、「7月以降は市況の軟化が予想され、株価 も調整する可能性がある」と警戒している。

年初来パフォーマンスは競合に圧勝

年初来の株価パフォーマンスは、主要電機各社の中で東芝が最高を記録。12 日現在までの約半年間、同社株は20.8%も上昇した。赤字事業の抜本的対策が期 待される日立製作所も堅調で12.7%上昇、業績は悪いが、再編期待のあるNEC は3.4%の小幅上昇。好業績ながら、成長が鈍化している三菱電機は0.3%の小幅 下落、業績改善の先行きが不透明な富士通は11.9%下落と、実力と投資家による 評価余力が交錯し、各社の株価推移は明暗を分けている。

東芝は12日、主力のNAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消却・再 書き込み可能なメモリー)事業の増産計画を、半年間前倒しすることを明らかにし た。同社では、「携帯電話向けを中心に需要が強く、足元の充足率(需要に対する 供給率)は60-70%で需給がひじょうにタイト」(広報室の大森圭介氏)と説明、 増産を加速する考え。

主力の四日市工場では、今秋に竣工する第4棟の量産が2007年10-12月期に 始まる。当初の生産能力は直径300ミリメートルウエハー換算で月2500枚だが、 08年3月末までに月4万枚に、08年4-6月期には月6万枚へ、順次拡張する。 当初は、生産能力が月6万枚に達するのが08年10-12月期と計画していたが、需 要増に対応するとともに半年間早めることで、コスト競争力を維持する。

増産に伴う投資額は総額800億円で、東芝と提携先の米サンディスクが折半す る。これは、07年度の半導体事業の設備投資計画(3310億円)に織り込み済みで、 追加投資は予定していない。

SBI証券の鈴木氏は、「フラッシュメモリーの需要は、間違いなく長期的に 拡大を続けるだろう。増産投資を続けるという東芝の戦略もはっきりしている」と 評価。株価は市況に連動して上下を繰り返しつつ、「長期的にはIT(情報技術) バブル期の高値(2000年7月4日、1280円)にもトライできる」(同氏)との見 方を示していた。

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