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米国債:続落、10年債利回り5年ぶり高水準-グリーンスパン発言で

米国債相場は続落。10年債利回りは5 年ぶりの水準に上昇した。グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB) 議長が国債利回りと新興市場債のプレミアム(上乗せ利回り)が上昇するとの 見通しを示したことが売りを誘った。

ゴールドマン・サックス・グループの米金利トレーディング共同責任者、 アイリーン・ツェー氏は「グリーンスパン氏があの発言をした途端に債券相場 は一段安になった」と述べた。

10年債利回りは一時、5.272%まで上昇。2006年6月28日以来、ほぼ 1年ぶりにフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を上回った。米連邦公 開市場委員会(FOMC)は翌29日に利上げを実施。一連の利上げは17回連 続で休止した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利回りは午後4時4 分現在、前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の

5.257%となった。価格(表面利率4.5%、償還期限2017年5月)は22/32 下落して94 6/32。

グリーンスパン前議長は新興市場債のプレミアムが歴史的な低水準にある ことについて「この状況が続くはずはない。10年債利回りに対するスプレッド (上乗せ幅)を含め、あらゆるスプレッドは上昇し始めるだろう。10年債利回 りもまた然りだ」と述べた。

インフレ懸念

米国債は日本と中国の物価指標が上昇し、イングランド銀行(英中央銀 行)のキング総裁が11日に追加利上げの可能性を示唆したため、朝方から軟 調だった。10年債入札(80億ドル)の落札利回りは市場予想より高かった。

ペイデン・アンド・ライジェル(ロサンゼルス)の上級マネジングエディ ター、ジェームズ・サーニ氏は「国内勢にしろ、海外中銀にしろ、この下落局 面で誰も買いを入れてこない。様子見に回った方が良い」と述べた。

米財務省が12日に実施した10年債入札(発行額80億ドル、前回入札 との銘柄統合)の結果によると、最高落札利回りは5.23%と、入札直前の市 場予想5.223%を上回った。

利回り曲線

10年債利回りは2年債を19bp上回り、2006年5月以来の大幅な利回り 差となった。月初は10年債が2年債を2bp下回っていた。

RBCキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ケビン・ジャクソ ン氏によると、2年債と10年債のボラティリティ(変動率)が今月に入り高 まっている。スプレッドは1日平均3.45bp動いている。1月から5月までは

1.67bpにとどまっていた。

10年債は月初来、37bp上昇している。

「心変わり」

Tロウ・プライス・グループで債券資産110億ドルを運用するポートフォ リオ・マネジャー、ブライアン・ブレナン氏は「実質金利は世界中で上昇して おり、これに米国が追い付いてきている」と指摘。米金融政策の見通しについ て「大手の市場参加者が心変わりした」と語った。

ゴールドマン・サックスとメリルリンチは年内3回以上の利下げがあると の見通しを示していたが、前週、予想を撤回した。

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