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日経平均下げが300円超す、金利上昇警戒で不動産株やREIT崩れる

午前の東京株式相場では、日経平均株価の 下げ幅が300円超と拡大した。国内10年債利回りが10カ月ぶりに1.9%台に 乗せるなど、世界的な金利の上昇傾向が株式に対する投資家心理を悪化させて いる。三菱地所など不動産株が大幅安で、東証1部の業種別33指数の中では、 不動産指数は下落率トップで、2カ月弱ぶりに投資家の中期的売買コストの75 日線を下抜けている。また、東証REIT指数は連日の大幅安で、昨年8月以 来となる75日線割れが明確になっている。

このほか金利上昇による米国株安から、トヨタ自動車やソニーなど輸出関 連株も大きく売られ、機械受注の下振れでファナックなど設備投資関連も軟調。 午前の東証業種別33指数は保険を除いた32業種が安い。TOPIX下落寄与 度の大きい業種は、電気機器、輸送用機器、不動産、電気・ガス、卸売り、銀 行、機械、化学、鉄鋼、情報・通信など。

M&A相場なかった日本の下げは限定も

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の濱崎優シニアストラテジストは、 「米国株はM&A(企業の合併・買収)を背景とした需給要因で楽観が行き過 ぎ、それによってインフレ懸念になっている。今はその反動が出ており、下振 れもあり得る。日本株は海外安の影響を避けられないが、M&Aの波にさらさ れずに出遅れていただけに、下落率は相対的に低くなるのではないか」との見 方を示した。

午前10時14分時点の日経平均株価は、前日比322円28銭(1.8%)安の 1万7731円10銭と5月31日以来の1万7800円割れ。TOPIXは27.87ポ イント(1.6%)安の1751.88。東証1部の売買高は概算で16億8876万株。値 上がり銘柄数は235、値下がり銘柄数は1413。

金利上昇で業種に明暗

米国で10年債利回りが5%乗せとなり、国内でも10年債利回りが一時

1.92%となるなど長期金利上昇が一段と鮮明になっている。金利上昇が資金調 達コストの増加につながると懸念された不動産株には、きょうも売りが先行。 三菱地所や三井不動産、住友不動産など不動産株はほぼ全面安となった。 相対的な利回り低下で魅力が薄れるとされた電気・ガス株も安い。

半面、金利上昇が運用パフォーマンス向上につながると期待された保険株 が上昇。ミレアホールディングスやT&Dホールディングス、あいおい損害保 険などが買われ、保険はTOPIX33業種で唯一の上昇となっている。

機械受注は2.2%増

取引開始前に発表された4月の機械受注(船舶・電力除く民需)は、前月 比2.2%増と3カ月ぶりにプラスとなった。製造業が同1.3%減、非製造業 (船舶・電力を除く)が5.9%増で、製造業の落ち込みを非製造業が補ってい る。ブルームバーグ・ニュースの事前調査は前月比プラス4.5%だった。

ラウンドワが安い、TDK堅調

当初検討していたグループ内の別子会社に全事業を譲渡するとのプランを 凍結する方向で検討を開始したグッドウィル・グループは、きょうも売りが殺 到して値幅制限いっぱいのストップ安売り気配。5月単月の売上高が会社計画 に1.5%届かなかったラウンドワンも安い。米投資大手への売却交渉が決裂す るとの見方から日本ビクターは52週安値を下回った。

半面、07年10月通期の連結業績予想を上方修正した巴工業が続伸。第1 四半期(07年2―4月期)の連結純利益が前年同期比2.7倍となったドクター シーラボ、08年5月期の単独経常利益が前期推定比10%増の390億円になる 見通しと8日付の日本経済新聞朝刊が報じた日本オラクルも高い。売買代金上 位ではみずほフィナンシャルグループやTDKが堅調。

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