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米スティール:ブルドックに270億円買収提案-「ベア・ハッグ」か(3)

米系スティール・パートナーズ・ジャパン・ ストラテジック・ファンド(SPJSF)は16日、投資先であるブルドックソー スに買収を提案した。株式公開買い付け(TOB)で最大270億円超を投じて、保 有していない全株式を取得する。大幅なプレミアム(上乗せ価格)をつけて保有株 を売却する機会を既存株主に提供するとしている。

16日発表資料によると、スティールは1株1584円でブルドックにTOBをか ける。買い取り価格はこの日の終値に比べて264円、20%高い水準。過去6カ月比 較では16%、1年比較では17%高い。TOBの期間は未定。

スティールはブルドック株193万株、発行済み株式の10.15%を1月時点で保 有していた。残りの株式をTOBですべて買い取る。1月以降に株式を買い増して いないと仮定すると、全株買い取った場合には約271億円が必要。

買収提案についてのブルドックのコメントは得られていない。ブルドック取締 役会が賛同しなければ、スティールの買収提案は「敵対的TOB」になる。ブルド ックは買収防衛策を導入していない。

企業の合併・買収(M&A)に詳しい、みらいコンサルディングの新木啓之・ M&A担当ディレクターは、スティールの提案について「M&A戦術の1つである ベア・ハッグ・レターのたぐいではないか」と指摘した。羽交い絞めを示すベア・ ハッグは、TOBなどを提案して買収対象会社の経営陣に揺さぶりをかけて投資家 への行動を促すM&A手法の1つ。

企業買収を目的にしないヘッジファンドであるスティールは、ブルドック買収 が目的ではなく保有株の高値売却・転売が狙いとの立場に変わりはないとの見方だ。 実際にスティールはブルドッグへのTOBを正式に公告したわけではない。また、 ブルドック株式は流動性が極端に乏しく、TOBをかけても株式は集まりにくい。

スティールは2月15日、サッポロホールディングスに取締役会の賛同を前提 にしたTOB、買収を提案した。この案件についてはサッポロ側が買収防衛策の手 続きを開始しており、TOBは実現していない。

また、因幡電機産業、電気興業、フクダ電子、江崎グリコの6月総会に株主提 案として増配を求めたり、アデランスの買収防衛策の反対に他の株主の賛同を求め るなど、物言うアクティビスト活動を積極的にしている。

ブルドックの株価終値は、前日比6円(0.5%)安の1320円。

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