NY外為:ドルは対ユーロ反発、安値を割り込まず先安感が後退(2)

ニューヨーク外国為替市場ではドル が対ユーロで反発した。ドルが対ユーロで過去最安値を割り込まなかっ たことから、ドル下落観測が弱まった。

株式市場の堅調や25日に発表された耐久財受注の増加で、景気鈍化 懸念が弱まり、ドルは午前中は反発した。ただ27日に米国内総生産(G DP)の発表を控えていることから、ドルは対ユーロで午前中の上昇分 を切り詰めた。第1四半期米GDP速報値は、景気鈍化を示すとエコノ ミストはみている。円は対ユーロで過去最安値を付けた。日本の景気拡 大をめぐる観測が背景だった。

マン・グローバル・リサーチの上席通貨アナリスト、マイケル・ マルピード氏(シカゴ在勤)は、「この日は短期的にドル下支えとなる 材料が複数みられた」と指摘。さらに、「これで大量のドル売りは一休 止しよう。市場のドル弱気が強まるには新たな情報が必要だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時8分現在、ドルは対ユーロで前日比

0.25%高の1ユーロ=1.3603ドル。朝方は一時、同1.3585ドルに上昇 した。ドルは前日、2004年12月30日に付けた過去最安値の同1.3666 ドルに下落していた。

ドルは対ポンドでは前日比0.52%上昇し、1ポンド=1.9910ドル。 4月18日につけた同2.0133ドルから回復している。ドルは対円では前 日比0.71%高の1ドル=119円59銭。朝方は一時、今月17日以来の高 値となる同119円67銭を付けた。ドルはまた、対ニュージーランドドル では前日比0.82%上昇した。

手じまい

TDセキュリティーズのチーフ通貨ストラテジスト、ショーン・ オズボーン氏(トロント在勤)は、「ユーロは対ドルで過去最高値を突 破できず、英ポンドも今週対ドルで1ポンド=2ドル台を維持できなか った」と指摘した。さらに、「新たなドルショート(売り持ち)ポジシ ョンは手じまわれている。また一段の手じまいのリスクが現在、やや上 昇している」と語った。

円は対ユーロで過去最安値を付け、対ドルでも下落した。日銀が半 期に1度の報告でインフレならびに景気拡大見通しを引き上げないとの 観測を受けて、円キャリートレードが促進されたことが材料となった。

円は対ユーロでは前日比0.46%安の1ユーロ=162円68銭。一時は 同162円79銭と円は過去最安値を付けた。

ワコビアの上席通貨トレーダー、アラン・カッバーニ氏(ノースカ ロライナ州シャーロット在勤)は、「市場参加者は、インフレ率は低下 に向かっていると考えている」と指摘した上で、「そうなれば、日銀の 一段と速いペースでの利上げにはならない。これは引き続き市場参加者 に円売り促すことになろう」と語った。

日銀の金利政策

日銀は、27日に金融政策決定会合を開き、金利政策に関する決定を 発表するとともに、経済成長とインフレに関する判断を示す。ブルーム バーグ・ニュースがまとめた52人のエコノミスト調査では全員が金利据 え置きを予想している。

年初来では、ドルは対ユーロで3.1%安、対英ポンドでは1.7%下落 している。米景気鈍化で米連邦公開市場委員会(FOMC)が今年、政 策金利の引き下げに動く一方で、欧州中央銀行(ECB)やイングラン ド銀行(英中銀)は政策金利を一段と引き上げるとの観測を受けたもの。

米経済

ドルの上昇は27日の米GDP発表を控えて限られた。エコノミスト は第1四半期の米景気の鈍化を予想している。

ブルームバーグがまとめた82人のエコノミスト調査の予想中央値に よると、第1四半期の米GDP速報値は年率1.8%成長が予想されてい る。そうなれば、2005年第4四半期以来最も遅いペースとなる。前期は 年率2.5%だった。

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