ブラックロックやゴールドマンの投信:米国株より欧州とアジア有望視

ブラックロックやゴールドマン・サックス・ グループ、ウォデル・アンド・リード・ファイナンシャルの投資信託運用担当 者らは、米国以外の地域への投資を進めている。

ブラックロック・グローバル・アロケーション・ファンド(運用資産181 億ドル)のデニス・スタットマン氏は、米国とカナダの株式保有比率を1998年 以降で最低としている。ゴールドマン・サックス・グロース・ストラテジー・ ポートフォリオ(同23億ドル)の運用担当者カティンカ・ドモタフィ氏は、米 国よりもドイツやスイス、オーストリアが有望だとみる。

ウォデル・アドバイザーズ・アセット・ストラテジー・ファンドで21億ド ルの運用に携わるライアン・コールドウェル氏は、米住宅市場の不振やドル安、 消費者マインドの悪化が懸念されるとして米国株の組み入れ比率を25%と、外 国株の半分に抑えている。

ブラックロックのスタットマン氏(52)は、「米国株は上昇が続く限りは 面白いが、成長機会は米国以外に存在すると思う」と話す。同氏のファンドの 過去5年間の年平均リターンは13.3%と、S&P500種株価指数の7.3%のほぼ 2倍。ウォデルのファンドのリターンは同14.5%。ゴールドマンのファンドの リターンは同12.2%。年初来のリターンでは、ブラックロックのファンドが

5.1%、ゴールドマンのファンドが6.1%、ウォデルのファンドが6.6%で、い ずれもS&P500の4.9%を上回る。

新興市場

3氏が外国株の保有比率を高めた背景には、米国株の値動きが他市場を下 回っていることがある。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショ ナル(MSCI)の先進欧州・アジア諸国の指数でみた外国株は、2003年以降 で年平均25%上昇と、S&P500の同14%上昇を上回った。

ブラジルやロシアなどの新興市場の株式相場の値動きはさらに好調で、M SCI新興市場指数は03年初め以降、同35%上昇している。

投信調査会社モーニングスターのアナリスト、マイケル・ハーブスト氏は、 米国以外への投資は「リスクが増える可能性がある」と述べ、「これらのファ ンドマネジャーは、あらゆる地域に投資できるものの、世界的な見通しを読み 誤れば、ファンドは打撃を被る」と指摘した。

世界経済の減速懸念を背景に、新興市場株は2月27日から5日間で10%下 落した。この間のS&P500種は5.2%の下げにとどまっていた。

モーニングスターによると、世界に分散投資するファンドの米国への資産 配分比率は平均43%と、1年前の49%や5年前の63%から低下している。アジ アへの資産配分比率は23%と、5年前の2倍。欧州の比率は23%から29%に高 まっているという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE