【個別銘柄】銀行、加ト吉、建機、京都きも、クレディア、HOYA

23日の取引開始前にブルームバーグ・ニュ ースがまとめた材料銘柄の株価推移と、取引時間中に動きが目立った銘柄の情報 は次の通り。

銀行株:東証業種別33指数の銀行株指数は、午後崩れて終値は1%安の

374.70と3連敗。みずほフィナンシャルグループ(8411)は一時2.4%安の72 万5000円まで下げ、52週安値を更新。日本銀行が23日発表した「主要銀行貸 出動向アンケート調査」 によると、過去3カ月に企業向け資金需要がどのよう に変化したかを示す「資金需要判断DI」はプラス9と、今年1月の前回調査 (プラス14)を下回った。

加ト吉(2873):6%安の705円で終了。午前10時31分から売買が再開さ れ、一時2005年2月以来、2年超ぶりの700円割れに。調査委員会の報告書で、 過去の取引について数百億円の循環取引を行っていた事実があったとの報道が相 次ぎ、これを嫌気した売り注文が先行。23日付の産経新聞は、加ト吉が伝票上 だけで商品売買を繰り返す不正な循環取引にかかわった疑惑を調べていた調査委 員会が、同社と子会社の加ト吉水産が2006年までの6年間で、数百億円の循環 取引に関与したとする報告書をまとめたと報じた。

建機株:コマツ(6301)が4.8%高の2715円、日立建機(6305)は4%高 の3610円と上昇。建設機械最大手の米キャタピラーの1-3月期決算がアナリ スト予想を上回り、欧州や中南米などからの需要増を背景に07年12月期の1株 利益見通しも増額修正したことで、同業の両社に対しても業績期待が高まった。 野村証券金融経済研究所によると、両社の北米比率は相対的に低く、「コマツと 日立建機の方が北米の悪影響が小さく、それ以外の地域の好調をより享受でき る」(斉藤克史アナリスト)という。

京都きもの友禅(7615):終値は8.7%高の11万3000円で、東証1部の上 昇率で5位。2007年1-3月期の失敗を轍に、商品などの「高級感」を演出し ようと広告宣伝戦略の見直しに着手している。会社側が来店客数の増加を前提に、 2008年3月期は増収増益が可能だと見込んだことを受け、買いが増えた。

共和レザー(3553):午後1時30分以降に急騰し、終値は4.2%高の692 円。一時は8.4%高まであった。期後半にかけて自動車向けの売り上げが好調に 推移したことで、経常利益は従来計画の8億9000万円から15億9000万円(前 期比82%増)に上方修正すると発表。期末配当も従来の4円から5円に増配し、 年9円とした。前期は記念配1円を含んで9円。

幸楽苑(7554):5.9%高の1207円と急反発。実質創業者が代表取締役社長 に復帰した2007年3月期下期の新規出店は当初計画を下回ったものの、現場重 視型の営業会議の開催などで店舗サービス、オペレーションが向上し、客数が回 復傾向にある。原価率の悪化も想定より小幅にとどまり、07年3月通期の利益 を20日に増額修正したことで買いが膨らんだ。

アデランス(8170):3.5%安の2925円と急反落。国内のかつらの販売が男 性、女性用とも伸び悩んだ上、広告宣伝費や研究費がさかみ、2007年2月期の 連結営業利益が2割落ち込んだ。アナリストの間からは、単体売り上げの回復見 込みは薄いとの指摘も出て、収益環境の厳しさを懸念した売り圧力が高まった。

学習研究社(9470):3.5%安の307円と急反落。前週末にこの1カ月間で 2回目となる業績下方修正を発表、少子化の影響で学習教材などの販売が不振で あることがあらためて確認され、業績の先行きが不安視された。

ジェネリック薬品メーカー株:東和薬品(4553)が10.6%高の4280円、沢 井製薬(4555)が8%高の4890円、日医工(4541)が4.8%高の1999円とそろ って上昇。医療費抑制策の一環として、後発医薬品の普及促進策を2008年度に も行うと22日付の読売新聞で報じられ、後発品の利用機会が増えると見られた。 東和薬は東証1部の上昇率3位、沢井薬は同6位。

鉄鋼株:新日本製鉄(5401)は一時1.8%高の783円、JFEホールディン グス(5411)が3.7%高の6710円。高級鋼の好調などで、08年3月期は最高益 を更新する見通しと21日付の日本経済新聞が報道、高炉鉄鋼株に買いが先行し た。一方、原料高によって今期の大幅減益予想を20日に発表した東京製鐵株は、 2%安の1688円と7営業日続落。

ソラン(9750):7.7%安の847円と大幅続落し、東証1部の下落率で3位。 一時840円まで売られ、05年12月来の安値水準に沈んだ。大型の赤字案件の発 生で前週末に通期経常利益を大幅に下方修正したことを受け、業績に対する不信 感が高まった。

エキサイト(3754):11%安の18万8000円。一時は17%安の17万6000 円まで下げ、連日で上場来安値を更新した。インターネット広告やEC(電子商 取引)関係の売上高が計画に届かなかったとして、20日に2007年3月期の業績 予想を減額。前期業績見通しを下方修正するのは3度目で、売り圧力が強まった。

富士重工業(7270):一時1.2%高の602円まで上昇。販売子会社の統合・ 再編の可能性などについて検討した結果、損金算入の時期を明確化できず、前週 末に通期業績を減額した。もっとも市場では、業績への影響は当期のみの一過性 のものとして受け止められ、5カ月ぶり安値圏から戻りを試した。終値は0.5% 安の592円。

クレディア(8567):東証1部の下落率1位で、8.9%%安の474円で終了。 上場来初めて500円を割れた。貸出金利を法定上限金利の引き下げに向けて厳格 に見積もった結果、利息返還損失引当金が膨らみ、2007年3月期単体の最終赤 字幅が拡大。期末配当を見送ったこともあり、売り圧力が高まった。

日本高純度化学(4973):3.6%安の45万5000円と急反落。一時5.3%安 まであり、16日に付けた52週安値の44万5000円に迫った。20日に公表された 2007年3月期決算が会社側の事前予想を1割下回ったことが嫌気されている。 パソコンの最先端機種の普及が市場の想定を下回っているため、腰を入れた前向 きな買いは限定された。

HOYA(7741):午後1時の決算発表以降に下げ幅を広げ、終値は3.4% 安の3980円と3営業日ぶりに反落。07年3月期の連結営業利益は前期比6.1% 増の1072億円だったが、ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録された16 人のアナリストの平均予想1088億円をやや下回った。主力のエレクトロニクス 関連の需要が堅調だったものの、設備投資コスト、消却負担の増加が響いた格好。 富士投信投資顧問の岡本佳久執行役員によると、「前期実績が予想を下回り、08 年3月期に対する期待感が縮小した」という。

全日本空輸(9202):0.6%高の476円と続伸。20日に発表したゴールデン ウィークの予約状況では、順調な拡大が見込まれている。また、直営ホテル売却 による単体収益の上方修正や、米系格付け会社が格上げ方向で見直すなど、収益 性や財務面の好転を示唆する好材料も相次いでいる。

伊勢化学工業(4107):一時、4%)高の1675円まで買われ、約16年5カ 月ぶりの高値水準を回復。液晶テレビの普及拡大を受けて、液晶偏光板用のヨウ 素化合物が伸びる中、ヨウ素の世界生産量は急増できないため、需給ひっ迫から 同社の好業績は継続できると見られた。

スズキ(7269)2.8%高の3340円と続伸。全世界売上高の約10分の1を占 めるインド子会社、マルチ・ウドヨグは24日に業績を発表する予定。アナリス ト11人の予想中央値で、07年1-3月期の純利益予想は前年同期比18%増の1 億200万ドル。SBI証券の中野睦夫アナリストは、他の自動車メーカーが先進 国の依存度が高いのに対し、スズキには発展途上国での売り上げ成長が非常に良 いと指摘。マルチの業績についても、今年も拡大を続けると予想していた。

黒田電気(7517):一時3.1%高の1705円まで上げ、3営業日ぶりに52週 高値を更新。ハードディスクドライブ(HDD)向けの自社製部品や製造装置が 伸び、製品販売が会社側の想定を上回るペースで増大中。07年3月期の連結経 常利益を従来の38億円から53億円に増額修正した。野村証券金融研究所の池内 一アナリストは、「08年3月期以降は増益基調になるとみているが、力強さに は欠ける」と分析、投資判断を「中立」で維持。終値は1.5%安の1629円。

ローム(6963):2.9%高の1万1010円と続伸。前週末20日の取引終了後 に、2007年3月期の期末配当を増額修正すると同時に、今後3年間の配当還元 方針を明確化しており、これを評価する買いが先行した。UBS証券の後藤文秀 アナリストは、「株主還元の姿勢を公約した点は評価できる」と。

ダイエー(8263):2.4%高の1608円まで続伸したものの、失速して終値は

3.1%安の1521円。20日に発表した2007年2月期決算は、リストラ効果や経費 削減で、営業赤字だった小売り事業は黒字化したが、中期経営計画の中身を見極 めたいとの姿勢が上値を抑えた。大和総研の津田和徳シニアアナリストは、「思 ったより悪くなかったと見る向きもあるだろう」としながらも、中期計画や5月 10日から普通株への転換が可能になる優先株の動向を注視する意向。

兼松日産農林(7961):1.3%安の157円と3日続落し、一時155円とおよ そ5カ月ぶり安値に。販売不振で前期が2期連続の赤字となったことが嫌気され ている。2005年2月に自動釘打機の強度偽装事件が発覚して以降、土地改良事 業と住宅建材に経営資源を集中してきたが、業績改善のめどが立たず。

NTTドコモ(9437):一時1.5%高の21万円と小幅に続伸。23日付の日本 経済新聞朝刊によると、同社が2007年度末までに携帯電話の基地局数を計5万 7000局前後と、06年度末に比べ2割強増やす。終値は変わらずの20万7000円。 東証1部の上昇率上位には協和エクシオ(1951)が入り、一時5.2%高の1314 円まで上げるなど、通信設備工事関連株にも買いが見られた。

石川島播磨重工業(7013):0.6%高の477円と続伸、一時2.5%高の486 円まであった。23日付の日本経済新聞によると、伊藤忠商事(8001)と共同でア ルジェリアの国営石油会社ソナトラックから液化石油ガス(LPG)の大型プラ ントを受注した。受注額は1300億円で石川島としては過去最高。

東京スタイル(8112):7.2%高の1389円と大幅続伸。東証1部の上昇率で8 位。百貨店向けを強化、既存重点ブランドの更なる売り上げ拡大を図るとともに 新流通業態向けの新ブランドも投入し、08年2月期は7%増収の8%経常増益 を目指す。純利益は前期比6.2%増の55億円となる見通しで、EPSは59円。

テイツー(7610):4.3%高の8500円と3連騰。古本市場のスクラップアン ドビルドや店舗改装を積極化、2010年2月期の収益を売上高510億円(07年2 月期比61億円増収)、営業利益17億円(同7億円)に高める計画。ネットカフ ェはフランチャイズ展開に注力、運営効率を高める考え。

コクヨ(7984):2.2%安の1528円と反落。午後2時以降に下落幅を拡大、 一時は3.7%)安の1504円まで下げた。中国事業への先行投資負担がかさみ、 2007年12月期(9カ月変則決算)も経常減益になると見込んでいることが嫌気 された。

いい生活(3796):午前10時10分の07年3月期の業績予想の増額を受け て、一時8.8%高の9万2500円まで上昇。上方修正は、システムの受託開発案 件が増えたことが理由。しかし、大和証券SMBCのエクイティ・マーケティン グ部情報課の山口裕也課長によると、「投資家は新興市場に不信感が強く、買い 注文を手控えている。今回の業績修正は終わった期の内容。今後、業績が回復に 向かうのかどうか、見極めたい」として、終値は5.2%安の8万600円とさえず。

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