【個別銘柄】京都きも、建機、加ト吉、東和薬、ソラン、鉄鋼、ダイエ

23日の取引開始前にブルームバーグ・ニュ ースがまとめた材料銘柄の株価推移と、取引時間中に動きが目立った銘柄の情報 は次の通り。

京都きもの友禅(7615):急反発し、午前終値は8.7%高の11万3000円で、 東証1部上昇率ランキングで3位。2007年1-3月期の失敗を轍に、商品など の「高級感」を演出しようと広告宣伝戦略の見直しに着手している。会社側が来 店客数の増加を前提に2008年3月期は増収増益が可能だと見込んだため、買い 安心感が広がった。

建機株:コマツ(6301)が5.2%高の2725円と午前は高値引け、日立建機 (6305)は4.3%高の3620円まで上げた。建設機械最大手の米キャタピラーの 1-3月期決算がアナリスト予想を上回り、欧州や中南米などからの需要増を背 景に07年12月期の1株利益見通しも増額修正したことで、同業の両社に対して も業績期待が高まった。野村証券金融経済研究所によると、両社の北米比率は相 対的に低く、「コマツと日立建機の方が北米の悪影響が小さく、それ以外の地域 の好調をより享受できる」(斉藤克史アナリスト)という。

アデランス(8170):急反落。国内のかつらの販売が男性、女性用とも伸び 悩んだ上、広告宣伝費や研究費がさかみ、2007年2月期の連結営業利益が2割 落ち込んだ。アナリストの間からは、単体売り上げの回復見込みは薄いとの指摘 も出て、収益環境の厳しさを懸念した売り圧力が高まっている。一時4.1%安の 2905円まで下げた。

加ト吉(2873):午前10時31分から売買が再開され、6.7%安の700円で 取引を開始。調査委員会の報告書で過去の取引について数百億円の循環取引を行 っていた事実があったとの報道が相次ぎ、これを嫌気した売り注文が先行してい る。23日付の産経新聞は、加ト吉が伝票上だけで商品売買を繰り返す不正な循 環取引にかかわった疑惑を調べていた調査委員会が、同社と子会社の加ト吉水産 が2006年までの6年間で、数百億円の循環取引に関与したとする報告書をまと めたと報じている。

学習研究社(9470)大幅反落。前週末にこの1カ月間で2回目となる業績下 方修正を発表、少子化の影響で学習教材などの販売が不振であることがあらため て確認され、業績の先行きに対する不安感が出た。午前終値は前週末比14円 (4.4%)安の304円。

ジェネリック薬品メーカー株:東和薬品(4553)が一時11.4%高の4310円、 沢井製薬(4555)が9.1%高の4940円、日医工(4541)が6.9%高の2040円ま で上昇。医療費抑制策の一環として、後発医薬品の普及促進策を2008年度にも 行うと22日付の読売新聞で報じられ、後発品の利用機会が増えると見られた。

鉄鋼株:新日本製鉄(5401)は一時1.8%高の783円、JFEホールディン グス(5411)が3.7%高の6710円と高炉鉄鋼株が高い。高級鋼の好調などで、 08年3月期は最高益を更新する見通しと21日付の日本経済新聞が報じたことを 受け、買いが先行した。一方、原料高によって今期の大幅減益予想を20日に発 表した東京製鐵株は、2.3%安の1683円まで下げて7営業日続落。

ソラン(9750):一時6.8%安の856円まで大幅続落し、東証1部の値下が り率で2位。2006年3月上旬以来、1年超ぶりの安値水準で、値下がり率は03 年10月23日以来の大きさ。大型の赤字案件の発生で前週末に通期経常利益を大 幅に下方修正したことを受け、業績に対する不信感が高まった。

エキサイト(3754):連日で上場来安値を更新。一時17%安の17万6000 円まで急落した。インターネット広告やEC(電子商取引)関係の売上高が計画 に届かなかったとして、20日に2007年3月期の業績予想を減額修正。前期業績 見通しを下方修正するのは3度目となり、投資家の処分売りを集めた。

富士重工業(7270):一時7円(1.2%)高の602円と小幅続伸。販売子会 社の統合・再編の可能性などについて検討した結果、損金算入の時期を明確化で きず、前週末に通期業績を減額した。もっとも市場では、業績への影響は当期の みの一過性のものとして受け止められ、5カ月ぶり安値圏から戻りを試す展開。

全日本空輸(9202):1.9%高の482円まで続伸。20日に発表したゴールデ ンウィークの予約状況では、順調な拡大が見込まれている。また、直営ホテル売 却による単体収益の上方修正や、米系格付け会社が格上げ方向で見直すなど、収 益性や財務面の好転を示唆する好材料も相次いでいる。

黒田電気(7517):一時3.1%高の1705円と続伸。3営業日ぶりに52週高 値を更新。ハードディスクドライブ(HDD)向けの自社製部品や製造装置が伸 び、製品販売が会社側の想定を上回るペースで増大している。業績底打ちが確認 できるとみた向きから買いが入った。午前終値は0.7%高の1666円。野村証券 金融研究所の池内一アナリストは、08年3月期以降は増益基調になるとみてい るが、力強さには欠ける」と分析、投資判断を「中立」で維持。

ローム(6963):一時5.1%高の1万1250円まで大幅続伸。前週末20日の 取引終了後に、2007年3月期の期末配当を増額修正すると同時に、今後3年間 の配当還元方針を明確化しており、これを評価する買いが先行した。UBS証券 の後藤文秀アナリストは、「株主還元の姿勢を公約した点は評価できる」と。

ダイエー(8263):朝方は2.4%高の1608円まで続伸したものの、午前終 値は0.8%安の1558円と失速。20日に発表した2007年2月期決算は、事業再編 などリストラ効果や経費削減で、営業赤字だった小売り事業は黒字化したが、中 期経営計画の中身を見極める必要があるとの姿勢が上値を限定させた。大和総研 の津田和徳シニアアナリストは、「思ったより悪くなかったと見る向きもあるだ ろう」としながらも、中期計画や5月10日から普通株への転換が可能になる優 先株の動向などを注視する姿勢を見せている。

兼松日産農林(7961):一時2.5%安の155円と3日続落し、およそ5カ月 ぶり安値に。販売不振で前期が2期連続の赤字となったことが嫌気されている。 2005年2月に自動釘打機の強度偽装事件が発覚して以降、土地改良事業と住宅 建材に経営資源を集中してきたが、業績改善のめどが立っていない

クレディア(8567):東証1部の下落率1位で、一時9%安の473円まで大 幅続落。貸出金利を法定上限金利の引き下げに向けて厳格に見積もった結果、利 息返還損失引当金が膨らみ、2007年3月期単体の最終赤字幅が拡大した。期末 配当を見送ったこともあり、投資家の失望売りが増えている。上場来初めて節目 の500円割れに。

日本高純度化学(4973):一時4.7%安の45万円まで急反落。16日に付け た52週安値の44万5000円まであとわずかに迫った。20日に公表された2007 年3月期決算が会社側の事前予想を1割下回ったことが嫌気されている。パソコ ンの最先端機種の普及が市場の想定を下回っているため、腰を入れた前向きな買 いは限定されている。

NTTドコモ(9437):一時1.5%高の21万円と小幅に続伸。23日付の日本 経済新聞朝刊によると、同社が2007年度末までに携帯電話の基地局数を計5万 7000局前後と、06年度末に比べ2割強増やす。東証1部の上昇率上位には協和 エクシオ(1951)が入り、一時5.2%高の1314円まで上げるなど、通信設備工 事関連株にも買いが見られた。

石川島播磨重工業(7013):一時2.5%高の486円と続伸。23日付の日本経 済新聞によると、伊藤忠商事(8001)と共同でアルジェリアの国営石油会社ソナト ラックから液化石油ガス(LPG)の大型プラントを受注した。受注額は1300 億円で石川島としては過去最高。

東京スタイル(8112):一時8.6%高の1407円と大幅続伸。東証1部の上昇 率で4位。百貨店向けを強化、既存重点ブランドの更なる売り上げ拡大を図ると ともに新流通業態向けの新ブランドも投入し、08年2月期は7%増収の8%経 常増益を目指す。純利益は前期比6.2%増の55億円となる見通しで、EPSは 59円。

テイツー(7610):一時5.4%高の8590円と3連騰。古本市場のスクラッ プアンドビルドや店舗改装を積極化、2010年2月期の収益を売上高510億円 (07年2月期比61億円増収)、営業利益17億円(同7億円)に高める計画。 ネットカフェはフランチャイズ展開に注力、運営効率を高める考え。

スタンレー電気(6923):一時1.8%高の2515円と続伸。21日付の日本経済 新聞朝刊は、同社が07年3月期の年間配当を25円(前の期比5円増)とする公 算が大きいと報道。高機能の自動車用照明や電子機器が好調に推移し、純利益が 拡大したという。

映画3社:東宝(9602)が一時1.7%高の2440円、松竹(9601)が0.3%高 の886円、東映(9605)が0.4%高の820円まで上昇。21日付の日本経済新聞朝 刊は、これら3社の06年度連結経常利益がそろって従来予想を上回ったもよう だと報道した。年末年始に公開した邦画が好調だったとしている。21年ぶりに 興行収入が洋画を上回った。

朝日放送(9405):一時3.2%高の1万7480円と急伸。3月末時点での外 国人持ち株比率が16.74%に上昇したと発表。放送法では同比率が15%以上にな った時は半年ごとに公告することが義務付けられている。また、20%超になった 時は実質株主名簿への記載や記録を拒否できるほか、議決権行使を制限できると される。

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