トリシェECB総裁:世界の金融システムにおいて油断は禁物-講演

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は 16日、ニューヨークの米外交問題評議会で講演し、グローバルリスクや世界の 不均衡、国際通貨基金、金融政策などについて、以下のようにコメントした。

◎グローバルリスクについて:

「過去に起きた危機は世界の経済・金融システムの脆弱(ぜいじゃく)性 を浮き彫りにし、油断禁物であることを思い起こさせる。主要な経済トレンド は当局が世界の経済・金融安定という公益をもたらすことをますます難しくし ている。結果として、世界システムの回復力強化はさらに困難な作業となった」

◎世界の不均衡について:

「これまでに示された政策案については、国際社会が支持する世界戦略の 実行においてさらなる前進を示すものと私は受け止めている。今後実施される こうした政策が不均衡是正にも大きく貢献するものと信じている」

◎IMFの通貨監視について:

「政策目的としての為替レートと、市場が決定する相場ははっきりと分け て分析する必要があると考える。為替政策に関して言えば、IMFは各国当局 と通常の対話を行うなかで、国や世界の観点から同政策が適切かどうかの見解 を提供するのが望ましい」

「この意味でIMFは、システム上重要な国々が市場ベースの政策的枠組 みを形成できるよう支援するという有意義な役割を担うことができる。それに より、資産価格のゆがみや混乱をもたらす相場巻き戻しといった形での波及的 な影響は最小限に抑えられるだろう」

◎デリバティブ(金融派生商品)について:

金融危機時に「ショックを吸収する役割を効果的に演じ得た」

◎金融政策について:

「金融政策決定にはすべての関連情報に加え、国内経済や国際状況におけ るすべての要因を考慮する」

為替レートは「その1つの要因だ」

「ユーロ発足当時から、われわれはインフレ期待をしっかりと安定させて きた。インフレ期待はわれわれの物価安定の定義に完全に一致した水準でしっ かりと落ち着いている」

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