IMF:07年米成長予測を2.2%に下方修正、16年ぶり日本を下回る

国際通貨基金(IMF)は11日ワシント ンで発表した世界経済見通しで、2007年の米成長率予想を1ポイント近く下方 修正した。住宅市場の軟化を理由に、7カ月前に比べ予想を引き下げた。

IMFは半期に一度の経済見通しで、米国の今年の成長率予想を2.2%と、 06年9月時点の予想の2.9%から下方修正した。06年の成長率は3.3%だっ た。

米国の住宅在庫は15年ぶり高水準にあり、住宅建設は低迷しているとIM Fは指摘。ただ、住宅市場は米経済の逆風にはなるものの、景気を後退させる には至らないだろうとして、「堅調」な労働市場と高水準の企業利益を背景に 08年には2.8%成長に回復するとの予想を示した。

IMFは発表資料で「現時点ではリセッション(景気後退)よりも成長停 滞の方の可能性が高い」として、「景気拡大は徐々に勢いを増すだろう。07年 を通じて四半期成長率は上昇し、08年半ばには潜在成長率付近まで回復すると 予想される」としている。

IMFは世界の07年成長率予想を4.9%で据え置いた。40年間で初めて、 世界経済が米国の助けを借りずに成長を続けるとの見通しを示した。

IMFによると、米国の成長率は03年以来で初めて主要7カ国のなかで1 位から転落し、英国、カナダ、日本に次ぐ4位となる見通し。米国の成長率が 日本を下回るのは1991年以来となる。

IMFは米国の成長鈍化見通しの理由として、設備投資の弱さも挙げた。 06年10-12月(第4四半期)の設備投資は前年同期比4.8%減と、4年で最 大の落ち込みだった。

IMFは、米経済は住宅建設と設備投資の停滞を吸収できる公算が大きい ものの、住宅価格の一段の低下は消費に悪影響を与えるとの懸念を示した。サ ブプライム住宅ローン市場の問題が拡大し、金融会社の利益低下や信用収縮に つながるリスクがあると分析。「楽観的な予想にはなお下振れリスクがある」 としている。

ただ、住宅減速の最悪期は過ぎた公算が大きく、業績堅調をてこに設備投 資は加速するだろうとIMFは予想。さらに、金利は過去の標準に照らして低 いと指摘した。また、3月に4.4%と約6年ぶり低水準となった失業率が、住 宅価格下落が消費者信頼感に与える打撃を和らげるだろうとしている。

IMFはまた、海外の高成長とドル安が輸出の追い風となり米経済を支え るとの見方を示し、「成長が上振れする要素としては、ドル下落が予想以上に 輸出を押し上げることが考えられる」としている。

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