コンビニ3社:前期利益は計画下回る-今期は既存店強化で増益へ(2)

ローソン、ファミリーマート、サークルK サンクスのコンビニエンスストア大手3社の2007年2月期連結決算が11日まで に出そろった。既存店売上高の低迷が続き、販売促進活動のコスト増などにより、 前期の営業利益は各社とも会社計画を下回った。08年2月期は3社とも新規加 盟店主の確保が難しくなっていることなどから、出店数をさらに抑制する一方、 改装などで既存店を活性化して営業増益を目指す。

前期連結業績は営業利益ベースで、サークルKSが前期比3%減の計画から 同10%減へとマイナス幅が拡大。ファミリMは同2.3%の増益を見込んでいたが、 同9.3%減となった。ローソンは同1.5%増と増益になったものの、会社計画の 同3.3%増を下回った。既存店売上高も、ローソンが同1.1%減の計画から同

1.8%減、ファミリMは同0.3%減の計画から同1.4%減、サークルKSが同

3.2%減の計画から同3.3%減へと、それぞれ計画を下回ってマイナス幅が拡大。

コンビニ業界は過剰店舗状態で、既存店売り上げの低迷が続いている。各社 とも新規出店で売上高に相当する営業総収入は増収を維持しているが、雇用情勢 の改善などでオーナー希望者も減少、ここへきて出店ペースの鈍化が鮮明になっ てきている。各社は戦略転換を迫られている状況だ。

各社は新業態への転換などで既存オーナーの士気を高め、キャンペーン・販 売促進費や什器・施設改善などの費用を積み増し、加盟店を支援することで既存 店の営業力を強化。今期の連結営業利益は、ローソンが前期比0.5%増、ファミ リMが同0.2%増とプラスを想定、サークルKSは同0.8%減を見込む。既存店 売上高はサークルKSが同0.8%増、ファミリMが同2.3%増、ローソンは同

3.1%増を狙う。

新規出店、サークルKSは最大の純減数

今期は各社とも新規出店をさらに抑え、既存店のてこ入れを強化する。サー クルKSは、単体で320店のコンビニを出店する一方、450店を閉店する。これ らを差し引きした純減数は04年の「サークルK」と「サンクス」の合併後で最 大の130店。今期から連結子会社化する生鮮コンビニ「99イチバ」は、出店 35、閉店3で今期末に50店にする計画だが、連結ベースでも純減数95店は過去 最大。

本部の人件費や家賃負担がかさみ赤字が続く店舗が多いため、閉店を加速す る。立地の転換も進める。同社では09年までに1000店舗の閉鎖を計画している。 土方清社長は10日の決算会見で、「市場の飽和感があるうえ、顧客のニーズに 合った店づくりができていない」と指摘し、既存店舗の刷新を図る考えを示した。

ファミリMは当初700店程度の出店を計画していたが、550に下方修正、 一方で350店閉鎖する。純増数は06年2月期に290店、07年2月期が217店と 徐々に減らしており、今期もさらに抑えた200店とする。加盟店主の獲得難航に 加え、賃料の高騰などで「首都圏での出店が遅れている」(上田準二社長)とし、 550店のうち半数を3大都市圏の出店とする方針。また、西武鉄道の駅構内に出 すなど大量出店ができる法人契約も拡大させる。

「勢力地図が固まる最後の年」

ファミリMの上田準二社長は11日の決算会見で、営業減益について、既存 店売上高などの計画未達や、「加盟店支援のための経費を積み増した」との要因 を挙げた。ローソンの新浪剛史社長は同日の決算会見で、前期について「予算の 達成よりローソンプラスなど新業態のインフラ・人的投資を優先してきた」と説 明、「加盟店のモチベーション(士気)を高めるため、キャンペーンなど販促を 強化したことも響いた」という。

新浪社長は「顧客に今までの業態が飽きられている」と述べ、「既存店の改 装など、とにかく既存店を重視した戦略をとり、加盟店の収益を拡大していきた い」との方針を強調。ここ数年700店舗台の出店を維持してきていたが、今期計 画は560店と「大幅に減らした」(新浪社長)。純増数では前期の198から今期 は170店とする。

また、客層拡大に向けたこれまでの積極的な先行投資を「そろそろ収穫して いきたい」と意欲をみせた。ファミリMの上田準二社長も「コンビニの勢力地図 が固まる最後の年」として、気を引き締めて取り組む構えだ。

各社の株価終値は、ローソンが前日終値と変わらずの4670円、ファミリー マートは前日比10円(0.3%)安の3300円、サークルKサンクスが同55円 (2.5%)高の2250円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE