温中国首相:11-13日に訪日-ガス田開発や従軍慰安婦の問題くすぶる

中国の温家宝首相(64)は今週、11日から3 日間の日程で日本を訪問する。両国は、貿易の拡大が続き、北朝鮮に核開発放 棄を促す動きでも協力関係にあるが、東シナ海のガス田開発や従軍慰安婦をめ ぐる問題では対立している。

温首相の訪日は今回が初めて。安倍晋三首相(52)は、小泉純一郎前首相 の靖国神社訪問により悪化した両国関係を修復するため、昨年10月に訪中した。 温首相の訪日は当初5日間の予定だったが、安倍首相の従軍慰安婦をめぐる発 言を受けて日程を短縮した。

テンプル大学で日中関係が専門分野のフィル・ディーンズ教授は「中国は、 日本が従軍慰安婦や靖国参拝について発言しないことを望んでいる」と指摘。 「日本は、北朝鮮問題で中国の支援を必要としている。中国側も、日本からの 投資に対する依存度が高いことを承知している」との見方を示した。

共同通信が5日、複数の日中当局者を引用して報じたところによると、安 倍、温両首相は、11日の首脳会談で発表する共同文書で「相互尊重」を基本に 位置づける方針だ。

温首相はまた、中国の首相としては3人目となる国会での演説のほか、京 都訪問を予定している。訪日に先立ち、韓国を10日に訪問し、盧武鉉(ノ・ム ヒョン)大統領と会談する。

楽観的見通し

安倍首相は先月、慰安婦問題に関して募集や移送の強制性を裏付けるもの はなかったと発言。その後、真意が正確に伝わらなかったと説明した上で、旧 日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の河野洋平官房長官(当時)の談話を支 持する考えを示している。

温首相は、安倍首相に対して靖国神社を訪問しないよう圧力をかける可能 性が高い。温首相は先週、日本の記者団に対し、日本の歴代の首相による靖国 参拝は中国市民の「感情を傷つけた」と言明。今後二度と繰り返されないよう 望んでいると付け加えた。共同通信が報じた。

首脳会談を前に、両首相は日中関係について楽観的な見通しを示した。温 首相は先月、第10期全国人民代表大会(全人代=国会に相当)閉幕時の記者会 見で「経済協力だけでなく科学や教育、文化の交流拡大に向けた中日間の戦略 的関係の構築」で、安倍首相の理解を得たい考えを表明。

安倍首相も先月27日の記者会見で「戦略的互恵関係の構築に向けて、さら に一歩前進していきたい。日中で協力していくことが地域の平和や繁栄、安定 につながる」と述べ、協力関係強化を確認したい意向を明らかにした。

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