2月の先行指数30.0%、4カ月連続で50%割る-一致指数も50割れ

内閣府経済社会総合研究所が6日に発表し た景気動向指数によれば、国内の半年程度先の景気動向を占う景気先行指数は、 2月に景気判断の分かれ目となる50%を4カ月連続で下回った。先行指数は、 この先、景気が減速する可能性を示す内容となったものの、景気の回復基調に は変化がないとの見方が強い。

内閣府の発表によると、先行指数は30.0%だった。ブルームバーグ・ニュ ースが民間エコノミスト25人を対象に実施した調査の中央値では30.0%が見 込まれていた。また、景気の現状を示す一致指数は16.7%と2カ月連続で 50%を下回った(民間エコノミスト21人の予想中央値は5.6%)。

先行指数は昨年9月まで3カ月連続で50%を割り込んだあと、10月には

54.5%と4カ月ぶりに50%を上回ったが、11月から4カ月連続で50%割れと なった。先行指数と一致指数ともに50%割れとなるのは2カ月連続。

基調判断は21カ月ぶりに下方修正

同省は一致指数について、2カ月連続で50%割れとなったことから基調判 断を「足元弱含んでおり、今後の動向には注意を要する状況にある」とした。 2005年6月に「改善の水準にある」としてから2007年1月まで20カ月連続で 同判断を維持していたが、2月は下方修正となった。

内閣府の経済社会総合研究所・景気統計部の舘逸志部長は、発表後の会見 で、基調判断を下方修正したことに対しては「数字の動きを素直にとらえた」 と述べた。今月の一致指数の特徴について「生産系列を中心に落ち込みがみら れる」と指摘。しかし、生産は10-12月期が好調だったことから「1、2月 は反動が出た」との見方を示した。また、先行きについては「生産が予測通り に上がってくるかに注目」とし、2月の落ち込みは「それほど深刻なものでは ない」と語った。

現在の景気拡大局面は主に企業の設備投資にけん引されている。日本銀行 が2日に発表した3月調査の日銀企業短期経済観測調査(短観)でも大企業・ 全産業の2007年度設備投資計画は前年度比2.9%増と高水準だった。企業の景 況感は悪化し一服感はあるものの、景気の基調は変わっていないという見方が 多い。

第一生命経済研究所の主任エコノミスト、新家義貴氏は発表前に、一致指 数の50%割れについて「このまま50%を割り続け、景気後退局面入りする可 能性は小さいと思われる」との見方を示した。その背景として①1-3月の鉱 工業生産の減少幅が小幅にとどまる②製造工業生産予測指数が増加し、生産が 先行き落ち込んでいく姿は想定されない③家計調査も1-3月期に高い伸びと なることが示されている--の3点を挙げた。

経済産業省が3月30日に発表した鉱工業生産動向によると、2月の鉱工 業生産指数は前月比0.2%低下したが、3月の製造工業生産予測指数は前月比

1.5%上昇、4月も同1.3%上昇を見込んでいる。また同日総務省が発表した2 月の家計調査によると全世帯の消費支出額は前年同月比で1.3%増加と1月に 13カ月ぶりに増加した後、2カ月連続のプラスとなった。

そのうえで新家氏は一致指数の先行きについて「当面50%近傍を続けた後、 2007年後半には再び50%を安定的に上回ってくると予想される」と述べ、 「2007年前半に生じる景気減速はかなり軽微なものにとどまる」と語った。

またBNPパリバ証券経済調査本部の丸山義正エコノミストは発表後に 「先行指数に持ち直しの動きが見られることに加え、製造業セクターは減速し ているが非製造業セクターは底堅く推移している」と指摘。そのことも踏まえ れば、「今回の一致指数の50%割れも後退ではなく「踊り場」にとどまる可能 性が高い」との見方を示した。

--共同取材:伊藤辰雄、Editor:Hinoki

David Tweed +81-3-3201-2494 dtweed@bloomberg.net

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