TIS株:3000円回復で昨年7月来高値に、JCB向け費用の一巡期待

システム開発大手のTISの株価が大幅続 伸し、昨年11月以来となる3000円台を回復。大型案件であったJCB向けの 費用がかさんでいた影響で、2007年3月期の利益は落ち込むが、こうした費用 が一巡する08年3月期は回復に向かうとの見解がアナリストの間から出始め た。今後会社側から明らかにされる今期の業績予想を先取る格好で、一時360 円(13%)高の3160円と、昨年7月以来の高値水準に戻してきた。

大和総研では3日付で、TISの投資判断を従来の「3(中立)」から2 段階引き上げ、最上位の「1(買い)」とした。上野真シニアアナリストは投 資家向けリポートで、「JCBリスクはいったん沈静化、株価反転余地は大き い」との見方を示唆。長期投資を推奨している。

上野氏によると、JCB『店舗系』システムの全体テストは順調な進ちょ くを見せる一方、規模で3-5倍を擁する『イシュア系』システムは07年晩 秋に向けて個別機能の開発とバグフィックスが進行中という。

イシュア系は総体こそ大きいが、小規模・単純なプログラムの集積体であ り、大きな設計変更等の致命的なトラブルは生じにくいと解説。「難産であっ たJCB案件も峠を越えたと判断する」(上野氏)とした。

ただ、3カ月程度の短期では、再三の下方修正により信頼度が低いことや、 08年3月期の会社計画は経常利益100億円前後と、市場コンセンサスを下回る 見通しである点を懸念視。5-6月は、会計リスクの表面化からセクター全体 が軟調な動きとなる可能性があり、潜在的な悪材料のリスクが存在することを 指摘している。

TISは2月、JCB向けの案件で新たに128億円の費用負担が発生し たため、経常利益の増益予想を一転、ゼロに落ち込む見通しになったと発表。 この発表を受けて株価は大きく下落し、3月6日には2275円と、昨年来安値 (2260円、06年8月7日)に接近していた。

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