インドの成長は「著しく」鈍化へ、中国は段階的に減速-ADBアリ氏

アジア開発銀行(ADB)のチーフエコノミ スト、イフサル・アリ氏は3日、ワシントンでインタビューに応じ、インドの 経済成長が今年「著しく」鈍化し、利上げでインフレは抑えられるとの見通し を示した。

アリ氏は景気減速の理由に港湾や道路、発電といったインフラ不足も挙げ、 インドの国内総生産(GDP)成長率は約8%と、昨年の9.2%を下回るだろう と予測した。中国の景気はそれほど鈍化しないという。

同氏は「向こう2年はインドの景気が著しく冷え込むと予想している。そ の過程で、インフレは解消されるだろう」と述べた。

インド準備銀行は急増する銀行融資の抑制や同中銀の予想を上回り続ける インフレ率を低下させるため、利上げ局面に入っている。3月30日は市場予想 に反して政策金利を7.75%へ引き上げ、4年ぶり高水準とした。

ただ、インド政府が先週示した予想では、今年の経済成長率は9%を下回 ることはない見込みで、シン首相はさらなる経済成長を背景にした雇用創出と 貧困撲滅を図っている。これに対し、アリ氏は「インド経済が過熱するとの見 方に私はかなり慎重だ」と述べ、所得増加による食料品需要拡大に同国は対応 できないだろうとし、生産能力がぎりぎりになる見通しを示した。

中国は段階的に減速

アリ氏は中国経済にも触れ、同国が「中期的に」約9%成長するとの見通 しを示した。固定資産投資の抑制や利上げ、過剰流動性を減らす措置が効果を 上げるには時間がかかるという。

同氏は「中国経済は減速するが、極めて段階的にだ」と指摘。「中期的にも せいぜい年率9%の成長率に落とすのがやっとだろう。政府が目指す7.5%のペ ースにはならない」と語った。昨年の経済成長率は10.7%で、1995年以来の高 水準だった。

人民元についてアリ氏は、2007年は「遅々としたペースからもう少し速い」 上昇が見込めると予想し、その理由に輸出の力強い伸び継続を挙げた。

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