グーグル・ジャパンの村上社長:検索に特化しトップのヤフー追い抜く

インターネット検索大手、グーグル・ジャ パンの村上憲郎社長は27日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、日 本の検索サイトでシェア最大のヤフーのようにポータル(玄関)化路線をとるこ となく、検索に特化してシェアNO1を目指す考えを示した。また、モバイル検 索とエンタープライズサーチ(企業向け検索)は予想以上に好調という。村上社 長は米グーグルのバイス・プレジデントも兼任している。

村上社長はグーグル・ジャパンのサービス展開について、「日本では2000 年のサービス開始以来順調だ」とし、「検索のトラフィックの伸びも好調。それ に伴う広告収入を中心としたレベニューの伸びも期待通りの展開だ」と述べた。 また、「ポータルサイトを展開しているヤフーをライバルとは認識していない」 とし、「われわれはあくまで検索に特化したサービスに徹する」と強調。すでに、 ビジネス向けのパソコンサイト検索では圧倒的なシェアを持っていると語った。

日本でもヤフーを抜く

村上社長はまた、ヤフーが検索エンジンをグーグルから自社製に切り替えた 後も、グーグルの検索が欧米で圧倒的なシェアを確立しているとし、日本でも 「現状に満足しているわけではなく可及的速やかにヤフーを上回りたいとは考え ている」と語った。米ヤフーは2000年、ヤフージャパンが01年にそれぞれグー グルを検索エンジンに採用したが、04年には自社に切り替えた。

ネット調査会社ネットレイティングスの調査によると、1月の月間データで、 ヤフーは利用者数が3015万9000人(ネット利用者総数に対してサイトを訪れた 人の割合は67.59%)で国内首位、グーグルが1565万1000人(同35.08%)で 第2位となっている。インターネットサイトへのアクセス数の単位、ページビュ ー(PV)では、ヤフーが24億5124万PV、グーグルは11億5619万PVとな っている。

村上社長は、相次ぐグーグル検索関連書籍の出版などが寄与し、「ブランド 価値はユーザーの間で高い評価をいただいている」という。また、「グーグルは いろいろなサービスを展開しているが、一言でいえば検索に収れんするサービス に尽きる、今後もわれわれはそこにコンテンツ(情報の内容)があるとユーザー に指し示すだけであり、グーグルが何らかのコンテンツを所有し提供するような サービスやオークション事業などを展開する考えはない」と強調した。

モバイルビジネス

村上社長はモバイルの検索について、テレビ広告と連動して携帯電話を使う 新しいユーザーの行動様式を確立できて満足であるとし、「テレビのスポット広 告と連動したモバイルによるインターネット検索がこうも効果的だとは想定して おらず、驚くべき結果だ」と語った。また、「KDDIの携帯電話サービスau とタイアップすることで、携帯電話端末上のEZウェブのトップに検索窓を開け シームレスに検索してもらうことで、ユーザーの高い支持を得ている」という。

村上社長は、「モバイル広告の日本での成功は一気に世界に広がっており、 いろいろな問い合わせをもらっている、いくつかのヨーロッパやアジア・太平洋 地域のキャリアとの間で似たようなフォーメーションが組まれつつある」と述べ た。

さらに、モバイルの分野は携帯電話という端末の世界にとどまらず、パソコ ンであるノートブックが小型化したモバイルギアなどと融合することで、インタ ーネット検索の位置付けはさらに重要なポジションを占めるとの見通しを示した。

YouTubeについて

米国の動画投稿サイト運営ユーチューブについては、著作権侵害のコンテン ツが掲載されているとして日本音楽著作権協会(JASRAC)など23の著作 権関連団体と2月に話し合った後も、「JASRAC側をメールと中心としたや りとりを行っており、粛々と合意した内容の履行を進めている」という。ただ、 今後の話し合いの予定については未定としている。

米メディア大手バイアコムは、ユーチューブに掲載された約16万本のビデ オ映像について、著作権侵害の疑いがあるとして損害賠償を求めている。村上社 長は「現在訴訟中のことでありコメントはできない」と述べるにとどめた。

村上社長は、ネットに乗り切れてない書籍や動画などをグーグルが積極的に 手掛けていくとし、ユーチューブが重要な役割を果たすとの認識を示した。さら に、ユーチューブは日本語で検索可能だが、今後はユーザーインターフェースな ど日本語を含む現地語化をなるべく早く完了する方針とし、「日本でも正式に紹 介する時期が早く来るよう努力している」と述べた。

エンタープライズサーチは爆発的な売れ行き

村上社長はまた、企業内イントラネットの情報検索、エンタープライズサー チについて「日本では昨年あたりからSOX法関連の影響だと考えているが、飛 ぶような売れ行き、爆発的と言ってよい」という。グーグルは企業向け検索で 「グーグル検索アプライアンス」というハードウエアを販売しており、05年4 月に日本でも発売。村上社長は「他社の同等製品やサービスと比べてイントラネ ットの検索において、アクセス権限などでより優れた結果を導きだすことができ る、またその認知が高まりつつある」とし、近い将来は日本でも圧倒的なシェア 確立が可能との見通しを示した

--共同取材:吉川淳子 Editor: asai

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