コンテンツにスキップする

新日鉄:インドで自動車鋼材需要に対応、タタと協議-今後具体化(2)

世界鉄鋼2位の新日本製鉄は27日、イン ドで自動車用など鋼材需要の拡大に対応するため、現地の大手鉄鋼会社タタ・ スチールと「協議を開始した」と発表した。今後、需要動向などを見極めなが ら、具体策を検討するとしている。

新日鉄の三村明夫社長は国際鉄鋼協会(IISI)の理事会に出席するた めにインドを訪問。広報センターの内田勇人マネジャーによると、23日にタタ のB・ムトゥラマン社長と会談した。会談の内容、合弁事業の内容などについ てはコメントできないとしている。

大和総研の村田崇アナリストは、日系自動車メーカーに追随して生産拠点 を増やす戦略について「中期的にプラス」と評価。インドは原料国であるうえ に、欧州市場にも近いため、地理的にも恵まれているとしている。ただ、工場 の建設には3-5年かかるうえ、1工場当たりの利益は数十億円程度に限られ ることを挙げ、「目先ではなく、次世代に効果が見込める」(村田氏)との見 解を示した。

新日鉄は2002年4月、タタと自動車用鋼板の技術協力契約を締結、現地 自動車メーカーに対して共同で鋼材技術面の支援を行なっている。タタは1月、 英大手鉄鋼コーラス・グループを買収。年間合計の粗鋼生産能力は年間2200 万-2300万トン規模となった。

日本の鉄鋼メーカーは現在、インドに工場を持っていない。新日鉄のほ かでは、日新製鋼がステンレス工場の建設を検討している。

日系自動車メーカー、増強急ぐ

インドの自動車産業は低調な状況が続いていたが、ここにきて急速に成長。 トヨタ自動車の06年9月時点の公表資料によると、2010年のインド市場は05 年比で3割以上も拡大し、年間200万台規模に達する見通し。

需要拡大をにらみ、日系自動車メーカーは設備増強に意欲的だ。インド最 大手のスズキは1月、2010年3月までに年間生産能力を96万台(06年は63 万台)に増強すると発表。日産自動車も2月、ルノーや現地資本と共同で新工 場を建設し、16年までに生産能力を年40万台に引き上げることを打ち出した。 また、ホンダは10年の生産能力を現在比で5割増の年15万台にする。トヨタ も新工場の建設に前向きで、10年までに乗用車市場で10%のシェアを目指す。

27日付の日本経済新聞は、新日鉄とタタが自動車用鋼板の共同生産に向け た協議を始めたと報じた。年産100万トン規模の工場を建設し、2010年にも日 系自動車メーカー向けの供給を開始するという。投資額は推定500億円。

新日本製鉄の株価は、前日比9円(1.0%)高の872円(午後1時02分現 在)。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE