NY外為:ドルが下落、消費者信頼感指数の低下で利下げ観測台頭(2)

ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。 消費者信頼感指数の低下を受けて利下げ観測が強まり、対ユーロ、対円で売りが かさんだ。

また全米20の都市部で住宅価格が前月比で下落し、6年前の統計開始以来 初のマイナスとなったことや、リッチモンド地区連銀が発表した同地区の製造業 景況指数もマイナスが続いたことからドルが売られた。3月の消費者信頼感指数 が5年ぶりの高水準から低下した背景には、住宅ローン焦げ付きへの不安感があ る。

ソシエテ・ジェネラルの上席通貨トレーダー、クリスチャン・デュポン氏 (モントリオール在勤)は、「複数の経済指標が景気の軟化を示している」と指 摘。「これがドルの重石になっている」と付け加えた。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、ドルは対ユーロで1.3349ドル。前日 遅くから0.2%下げた。対円では1ドル=117円94銭と、同0.2%の値下がり。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した3月の米消費者信頼感 指数は107.2と、前月の111.2(速報値は112.5)から低下。ブルームバーグが まとめたエコノミストの予想中央値(108.5)も下回った。2006年の平均は

112.5だった。

一方、同統計を項目別でみると、雇用が現在十分にあるとの回答は30.5% と、01年8月以来の高水準に上昇した。

BMOキャピタル・マーケッツの主任通貨トレーダー、フィラス・アスカリ 氏(トロント在勤)は「統計は全面的にマイナスの内容ではなかったが、最終的 には良い数字とは判断されなかった。ドルは下がるだろう」と述べた。

全米20の大都市圏を対象にしたS&P/ケース・シラー住宅価格指数は1 月に前年同月比0.2%低下した。前年同月比での低下は2001年1月の指数導入 以来初めて。

製造業景況指数

リッチモンド連銀が発表した同地区の3月製造業景況指数は前月と変わら ずのマイナス10。4カ月連続でマイナスを記録し、ブルームバーグがまとめた エコノミスト7人の予想中央値マイナス5を下回った。

金利先物相場は8月6-7日の連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデ ラルファンド(FF)金利誘導目標が現行5.25%から5%に引き下げられる確 率を、69.4%まで織り込んでいる。消費者信頼感指数が発表される前、この確 率は64.5%だった。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は28日、上下両院合同 経済委員会で証言。住宅ローンセクターが景気に与えうる影響について質疑に応 じる。

主要通貨のうち、対ドルでの円の値上がりが目立った。米国株式相場が下 げたことで、円で借り入れた資金を高リスク資産に投じるキャリートレードの復 活はまだ本物ではないとの見方が広がった。

「リスク許容」

ABNアムロの上席通貨トレーダー、ダスティン・リード氏(シカゴ在 勤)は、「リスク許容の適正水準を見極めようと、誰もが調整中だ」と述べた。

米国株式市場ではS&P500種株価指数が0.57%下落。ダウ工業株30種 平均は0.52%安。住宅価格と消費者信頼感指数の低下が売り材料となった。

ユーロは朝方、対ドルで上昇。ドイツのIfo経済研究所が発表した3月 の企業景況感指数(2000年=100、季節調整済み)は107.7と、2月の

107.0から予想に反して上昇した。同国景気は付加価値税(VAT)引き上げ や米経済成長の鈍化による影響も乗り切るとの見方が広がった。

ECB金利見通し

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ガルガナス・ギリシャ中 央銀行総裁はブルームバーグとのインタビューで、ユーロ圏の金利はまだピーク に達していないと語った。金利先物相場には現行3.75%のECB政策金利が、 年末までに少なくとも4%に引き上げられるとの見方が織り込まれている。

カナダ・ドルは対米ドルで0.4%上昇。カナダのケベック州の州議会選挙 で、分離独立を求めるケベック党が議席を減らしたことから買いを集め、主要通 貨のなかでは対ドルでの値上がり率トップだった。

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