グリーンスパン前議長の影響力に陰り-住宅ローン発言に市場は反応薄

グリーンスパン前米連邦準備制度理事会 (FRB)議長の金融市場に対する影響力は尽きたのかもしれない。少なくとも きょう1日はそうだった。

2006年に退任したグリーンスパン前議長は15日、サブプライム住宅ローン のデフォルト(債務不履行)増加が経済の他の分野に波及する可能性があるとの 見方を示し、住宅価格が下げればその可能性は特に高まると述べた。

この発言に市場はほとんど反応せず、住宅建設会社や銀行の株価は上昇し た。S&P500種株価指数はグリーンスパン氏の発言が伝わった時点で

1392.09。いったん下げたものの、指数は結局1392.28でこの日の取引を終え た。金融株は前日比0.9%上昇し、業種別10指数の上昇率で3番目だった。

JPモルガン・チェースの元チーフ株式ストラテジストで現在ドーバー・マ ネジメントの最高投資責任者(CIO)として2500万ドルの運用に携わるダグ ラス・クリゴット氏は、「グリーンスパン氏は1年半前の方が今よりもはるかに 影響力があった」と指摘。「議長職から外れれば、かなり早い時期に消え行く運 命にあるのは他の人と同じだ」と述べた。

グリーンスパン氏はFRB議長を18年間務めた。同氏はフロリダ州ボカラ トンで開かれた米国先物業協会の会合で講演し、「価格が下げれば、問題が生じ る。他の経済分野への波及という意味での問題だ」と述べた。同氏はさらに、今 のところはそのような波及はないものの、「今後あると予想している」と付け加 えた。

信用力の低い消費者を対象としたサブプライムローンでは、審査基準の緩和 で借り手が返済能力以上に借り入れられるようになったことから、返済の不履行 が増えている。

AP通信によると、グリーンスパン氏は2月26日、香港の聴衆に対し、年 内にリセッション(景気後退)入りする可能性はあると述べ、企業の利益率の伸 び鈍化は景気拡大が終わりに近づいている可能性を示す兆候だと述べた。この発 言の後に、世界の株式相場は連鎖安となり、株式時価総額は3兆3000億ドル失 われた。

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