07年の世界半導体市場5.1%成長、08-09年に谷-ジェイスター調べ

IT(情報技術)調査会社ジェイスター(東 京都中央区)は14日、2007-2010年までの世界半導体需要予測を発表した。それ によると、07年は景気後退サイクルに入り、08年-09年にシリコンサイクル(半 導体の好不況の波)が谷間を迎えると予想。07年の販売額は、各調査機関のなか でもっとも低い成長率となる前年比5.1%増の2603億ドルになるとの試算を示し た。

同社が発行したリポートによると「市場は06年にピークアウトし、すでに景 気後退に入った」と指摘。半導体需要の主な消費地が、従来の欧米アジア圏から、 1人当たりの国民所得が低いBRICs諸国やアフリカ地域などに移りつつあり、 半導体の大幅な価格下落が続くと分析した。10年までの成長率は、08年が前年比

4.2%、09年が同3.9%と底になり、10年が同4.6%になると予想している。

主要な半導体の単価動向をみると、パソコン(PC)を最大の需要けん引役と するDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)は年初から 30%以上下落。また、携帯音楽プレーヤー向けを中心に市場が急成長しているNA ND型フラッシュメモリー(電気的に一括消却・再書き込み可能なメモリー)は年 初来27%下落しており、リポートは「年間の下落率は最大50%以上になる可能性 もある」と警告した。

ジェイスターの豊崎禎久社長は、半導体消費を支えるPCの需要が世界的に伸 び悩んでいることなどが大きい、と指摘。データをPCではなくサーバーで一元管 理する「シンクライアント化」が企業の間で進んでいるため、米マイクロソフトが 1月末に発売したOS(基本ソフト)「ウィンドウズビスタ」がPCの買い替えを 誘発するには力不足とみている。

さらに、08年の北京オリンピックに向けたデジタル家電の需要も、製品単価 の下落が激しいため「台数が伸びても売り上げ拡大にはつながりにくい。半導体市 場は、成長率で5%近辺の成熟産業になりつつある」との見解を示した。

いまのところ、他の調査機関が予測する成長率は1ケタ台後半以上のものが多 い。世界の半導体メーカー66社が加盟するWSTS(世界半導体統計)は昨年11 月、07年は前年比8.6%、08年は同12.1%の成長が見込まれると発表。米調査会 社のガートナーは今年2月のリポートで、07年が同6.7%、08年が同8.2%、09 年は同2.2%とする予測値を発表している。

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