ドイツ:買収対象企業の少数株主、買い手に対抗し利益-法律が容認

独化学大手バイエルやイタリア最大の銀行 ウニクレディトは、買収したドイツ企業の少数株主を追い出そうとしている。 ただドイツの法律では、少数株主がこれに対抗し、その過程で利益を得ること が認められている。

ドイツで企業買収が増加するにつれ、こうした機会も増えている。独銀サ ル・オッペンハイムや、ルクセンブルクの投資会社アクシオンなどは買収に応 じた企業の株式を買い入れ、買い手が買収を完了するために必要な少数株に対 するプレミアムを得ようとしている。

独法律事務所リンクレータース(ケルン)のパートナー、ニコラス・パシ ョス氏は、「ドイツの状況はユニークだ。ほぼ自動的にプレミアムを得ることが できる国はほかにはない」と話す。

フランクフルトのブローカー、ゾルベンティスによれば、過去2年間でこ うしたプレミアムを狙い、和解に達した少数株主の保有する株式は、大株主が 受け入れた価格に比べ26%高くなった。最後まで裁判で争われるケースでは、 プレミアムは51%に急上昇しているという。

英国など一部の欧州諸国では、企業買収で買い手が90%の株式を集めると、 上場を廃止し完全子会社化するため、少数株主対し買収価格と同じ水準で保有 株を売却するよう求めることが法律で認められている。

ドイツではこの基準が、フランスやルクセンブルク同様95%となっている。 ただドイツだけが、少数株主が買収提示額や取引の公平性などについて法廷で 争うことができるとしており、たいていの場合、少数株主の保有株に対する評 価が上昇することになる。

利益確保

20億ユーロ相当を運用するアクシオンのマネジングディレクター、トーマ ス・アメンド氏は、「株式相場が下落したり低迷しているときは、これは利益を 確保する1つの方法だ」と述べた。

ウニクレディトは独銀HVBを2005年11月に買収したが、少数株主の追 い出しは今年1月に始めたばかりだ。ファルケンシュタイン・ネベンウェルテ (ハンブルク)の幹部、クリストフ・シェーファース氏は、「ここにはフリーラン チはない。リスクのないリターンを得ることは期待できない」と述べる。株式 市場に残っている株数があまりに少ない場合、ファンドマネジャーらは売買に 適切な株数を確保することができないという。

だが、昨年6月に1株当たり89ユーロで独製薬会社シエーリングを買収し たバイエルはその後、残りの株式を取得するため2回、提示額を引き上げてい る。直近の提案は昨年12月5日の1株当たり98.98ユーロ。シエーリング株は 現在、バイエル・シエーリング・ファーマ株として売買されており、13日は103.93 ユーロで取引を終えている。

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